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Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits. Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux.

かまくらフランス語教室

備 忘 録

Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.
かまくらフランス語教室
Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée
備 忘 録
sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux.

2021年12月7日

初級

今回は中性代名詞  le, en, y  の復習です。

「ああ~眠れない "Je n'arrive pas à m'endormir" 」と困っている友達に、「大丈夫、眠れるわよ」と安心させてあげるとすると…"Mais si, tu y arriveras"

「それ確か ? " Tu es sûr de cela ? " 」と今一つ確信を持てない友達には、「間違いなし "Bien sûr, j'en suis sûr " 」と伝えてあげるのがいいかもしれません。

© Maestro 2, Editions Asahi

上級

今週は『Zazie dans le métro 地下鉄のザジ 』です。

家の中に入ったチョビ髭男は、すすめられもしないのにちゃっかり席についています。ガブリエルは、何を話したものかと思案しますが、沈黙をやぶって、「…で、警察の方なんですね」と質問。チョビ髭男の答えは「とんでもない。ノミの市でアメ公の放出品をさばいてます。人呼んでペドロ・スュルプリュス」。(←ここで背後から、「違う、お巡りだよ」とザシ。)

更にチョビ髭が「オタクのおチビさんが、私からジーンズを盗んで…」と語れば、ガブリエルは「それならこの子は、ジーンズをお返ししますよ」とかばいます。(←ここで背後から、「あれはアタシのだ。そいつはお巡りだから、ガブリエルおじさん、気をつけて」とザジ。)

"まるめ込まれるな"、"弁護士を呼べ"…などと図にのって口をはさむザジに、ガブリエルとチョビ髭は、「今時の若者は、目上の者を敬うことを知りませんなあ」などと、妙に意気投合。ここでザジは、もうこんな所にはいたくないと、部屋を退出。(ジーンズの袋もそっと抱えて…。)

二人になったところでチョビ髭が爆弾発言をします。「おタクは、こうやって若い娘に売(買)春させているんですか。あのおチビさん、ノミの市で客を引いてましたよ」。「はあ ?」 とガブリエルは、立ち上かろうとするものの、叶わず、へなへなと体を丸めます。「まさかそんなことがある訳ないじゃ…」と返答すれば、「じゃあ職業は ? 」と問いつめられます。「芸術家です」。「どんな芸術を ? 」。 「ダンサーです…」。

「なるほど、おタクはオカマ…、だから、母親はあのチビをおタクにあずけたんだ ! 」と、チョビ髭は一人で勝手に納得。ガブリエルは「違いますよ。私には嫁さんがいるんですから」とつっぱねます。次回は、p81 の " Zaaie se regardait dans la glace en salivant ..." からです。

© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio

2021年12月14日

初級

今回は、「助動詞 + 不定詞」という場合の代名詞の位置です。

「どうしたら問題が解けるか知りたい ? " Tu veux savoir comment résoudre le problème ? " 」ときかれて、
「そりゃ知りたいよ」と言うのであれば、" Evidemment, je veux le savoir."

「レポートを終えなくちゃ… "...je dois finir le rapport" 」と覚悟を決めたところで、もう一度、自分に言い聞かせる ( ? ) と、"Oui, je dois le finir." 。代名詞は、不定詞 ( 動詞 ) の前に来ます。意味的にも、代名詞は助動詞よりも動詞と近い関係にあるのですから、当然といえば当然でしょうか。

© Maestro 2, Editions Asahi

上級

今週は『Le chapeau de Mitterrand ミッテランの帽子』です。

フェリックス・ロブリジョワ広場 la palce Félix-Lobligeois のカフェで、ファニーはペンを走らせます。懸賞小説の筆は進みます。

思いかえせば、エドワードは男性用の帽子がきっかけで妙な勘繰りをはじめました。一方のファニーは、知りもしない帽子の持ち主の話しをでっちあげました。帽子のおかげで、二人のあいだは、ようやく落ちつくべき所に落ちついたのかも知れません。ファニーは小説の中に安堵、不安、悲しみ、ノスタルジー・・・いろいろな気持ちを込めました。そして決末は、「大役を果たしてくれたこの帽子を町のどこかに置いていく」という筋書きにしました。

ここでふとファニーは考えます。自分も本当にこの帽子をこの町のどこかに置き去っていったら…と。

いつしかファニーの傍らにはジプシ―の女性が立っていました。あなたの未来を見てあげよう、と言います。結構、とフアニー。しかしジプシーは、「その帽子は自分のではないね」と見抜きます。ジプジーは、カフェの店員から追い出されますが、「とても力をもった男性のものだ」「あなたはその男を知っている。誰もがその男を知っている」と言い残していきました。

カフェを出たファニーはモンソー公園へ。小道に並ぶベンチの一つに帽子を置き、自分ははす向かいのベンチに腰をおろしました。しびれを切らしたころ、ようやく一人の男性が腰をおろします。そして帽子をながめます。奇妙なことに、手をのばしたかと思うと、帽子をうら返して、鼻にもっていきました。匂いをかいでいるのでした。男はほほえみ、帽子とともに去って行きました。

ファニーにとっては、全てが終わたことを実感した瞬間でもありました。公園を出るとヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌の巨大な広告がファニーの目にとまります。黒のフェルト帽をかぶり赤いスカーフをした大統領の大きな写真でした。さきほどのジプジーの言葉が、真実味を帯びて、よみがえってくるのでした。次回は、p60 の " Citron de Sicile, bergamote, mandarine verte, tangerine, cyprè ... " からです。

© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu

2021年12月21日

初級

今回は命令文がテーマです。

「野菜は皮はむかなくていいから。タワシをもってそれでこすって。よく洗ってね …」 "N'épluche pas les légumes. Prends la brosse. Frotte-les avec. Lave-les bien... 等々、右手を上げないで左手上げて、みたいに次々とやることを指令するジュリー。
ナナさん、Oui, chef ! とてきぱきとこなしていました。
命令文の代名詞は…肯定なら動詞の後ろ、否定なら ( 普通の文同様 ) 動詞の前です。

よく洗って Lave-les  洗わないで Ne les lave pas
言って Dis-le  言わないで Ne le dis pas

© Maestro 2, Editions Asahi

上級

今週は『Zazie dans le métro 地下鉄のザジ 』です。今回も、文語と俗語と隠語がテンコモリで混在していたり、サシスセソがシャシシュシェシォにとって替わっていたり、文法については聞いてわかる程度 ? にゆるやかだったり… … …。

ザシは部屋を出た後、ちゃっかりジーパンをはき、鏡にうつる自分に悦に入っています。マルスリーヌは、ドアに耳をあて、ガブリエルとチョビ髭の話しを聞いていますが、ザジには、「何を言っているか聞こえないわ」とうそぶいています。

ザジはジーン姿を、ガブリエルとチョビ髭に見せたいと思い、ドアまで行き、耳を押しあて中の様子をうかがいます。するとどうでしょう。ガブリエルとチョビ髭の声がちゃんと聞こえてくるではありませんか。「マルスリーヌおばさん、あたしをバカにしてんの ? ちゃんと聞こえているじゃない」ときつい一言。もっと苦言を呈したいところでしたが、やめました。なにしろガブリエルとチョビ髭の話題がまさしくこのマルスリーヌのことに移ったので、ドアから耳をはなすわけにはいかなくなったのです。

チョビ髭が言います。「この部屋からジーンズが消えたのは、オタクの奥さんがはきたくなって、持っていってしまったのではないか」。「そんな訳ないでしょ」とガブリエル。「さあ、どうでしょうね。ダンナが、オルモセシュエル風 ( 原文ママ : ホモセクシュアルの意 ) だったりすると、ジーンズをはきたい、なんて気がおきるのでは ? "...l'idée peut lui en être venue avec un mari qui a des façons d'hormosessuel" 」(←ここでザジは、オルモセシュエルって何 ? と、マルスリーヌに質問。マルスリーヌは当然のことながら、いい加減に返答)。

チョビ髭が、マルスリーヌを " だし " にガブリエルを困らせはじめたところで、ザジは部屋に突入。ところがガブリエルは、ザジのジーンズ姿を見ておおいにあわて、すぐに脱ぐようザジに言います。チョビ髭も、脱げ ! と怒ります。

ザジは、ジーンズが自分のものであり、この男はとてつもなくいかがわしい男で、裁判にかけて、ギロチン台におくらねば・・・云々云々・・・と語り始めます。「だからこのジーンズはあたしのもの。このごろつきから、ガブリエルおじさん、私を守ってちょうだい」と訴えます(←ここでザジは、私って女優なみに話しが上手と自分にうっとり )。当初は戸惑っていたガブリエルでしたが、チョビ髭が薄ら笑いをみせて、横柄にふるまうので、態度を変えます。
次回は、p85 の " Non mais, vous voyez pas tout ce qui vous pend au nez ? dit le type..." からです。


© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio

2021年12月28日

初級

今週は 8 課の命令文と関係代名詞 qui, que の応用練習でした。

Couscous クスクス、Omelette オムレツ、Salade niçoise サラドゥ・ニソワズ、Quiche キッシュ…レシピには命令文が満載です !!

Coupez les aubergines... faites-les colorer... Ajoutez les tomates...remettez la viande...poursuivez la cuisson 15 min.



取り合えずは動画でクスクスの手ほどきをどうぞ !! Bonne préparation !!

© Maestro 2, Editions Asahi

上級

今週は『Le chapeau de Mitterrand ミッテランの帽子』です。

公園のベンチから帽子を持ち去った主は、ピエール・アスラン。香水の調合師として世界に名をはせた人物です。帽子に顔を近づけて、たちどころに2種の香水を嗅ぎ分けました。1つは1981年にアニク・グタルが調合した「ロ・ダドリアン L'eau d'Hadrien 」。フェルトにしみついています。もう一つは、最近になってふりかけられたと思われる「ソルスティス Solstice 」。伝説と化したパーフュームです。作者はピエール・アスランその人。忘れもしないベルガモット、ローズ・ジャスミン、オポパナックス、etc. を配合したパーフューム。

しかしピエールは、8年前から一切の香水の創作ができなくなっていました。なぜなのか…。自分でも何に病んでいるのかが分からないのです。妻のエステルにすすめられるまま、精神科医に通っています。アフリカの呪物と思われる彫刻の並ぶ部屋で、ナポレオン3世スタイルの長椅子に横になり、フローティング・アテンションなるフロイト流の治療をうけています。

精神科医のフルマンベルグはもっぱら聞き役。ピエールは語らなければなりません。気乗りがしないのですが、なかば諦めぎみに自分について語ります。まずは、うまくいかなかった調合の話し。どうしても嗅ぎ分けることのできなかった微細な香りについてです。ピエールはこれを「天使に分ける香り」と名付けていました。古いワインやコニャツクの樽からは、わずかに酒が気化するのだそうで、これは「天使への分け前 la part des anges 」と呼びならわされています。ピエールはこれをもじって、かの微香に「天使に分ける香り」と名付けたのでした。

ピエールの語りはなおも続きます。次回は、p67 の " Pour Pierre, la note de l'ange était ce que l'on pouvait identifier en respirant un parfum ... " からです。

© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu