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2021年9月7日

初級

今回は第3課。空港から新しいアパートに着いたナナさん。とにかくシャワーを浴びたいけれど "J'ai surtout envie d'une douche "、タオルが見つからないようです " Je n'ai pas trouvé les serviettes de bain... "。戸棚の中にしまったんじゃないの ? と言われて、見てみれば… … … ありました、ありました"... c'est bon. Elles y sont "

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文法のおさらいは複合過去形と半過去形。時制が違うとこんなに意味が違うという例です。テキストから引用します。訳してみてください。

  • Quand il a vu l'accident, il a téléphoné à la police.
  • Quand il a vu l'accident, il téléphonait à Jean.

© Maestro 2, Editions Asahi

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中級

今週は16課 『 Le palais idéal 理想宮殿 』です。

1836年生まれのフェルディナン・シュヴァル氏は郵便配達員。毎日徒歩で30~40kmをこなします。43才のとある折に、奇妙な形の石につまずきます。これがきっかけで、かつて思い描いていた宮殿をつくりたいという夢を実行にうつすことにしました。以来、33年間、一人で、一つずつ石を積み上げて "Il a construit son palais pierre à pierre, seul, pendant trente-trois ans."、完成したのが「理想宮殿」でした。

配達の途次、目星をつけた石を道脇にとっておき" Pendant ses tournées postales, il repérait des pierres qu'il mettait sur le bord des cheimins "、夜に手押し車でとりにもどり、ろうそくの明かりで石を積む…そういう日々を 33 年間続けたそうです。

理想宮殿はたてよこが 26m X 14m 。高さは 12m 。宮殿のなかにはヒンズー教やイスラム教の寺院 temple hindou, mosquée arabe やヨーロッパの城がおさめられていたり…、アダムとイヴ Adam et Eve 、アルキメデス Archimède やソクラテス Socrate、シーザー César やヴェルサンジェトリクス Vercingétorix( ローマに負けたものの雄々し敗北を認めたとされるガリア人 ) が彫られていたり…、石造りのヘビやシカやワニ、はたまたミノタウロスといった鳥獣がやどっていたり…。のちのシュールレアリストに賞賛され、歴史的記念物に指定されたそうです。

© A la page 2021    Edition ASAHI

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上級

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今週は『Zazie dans le métro 地下鉄のザジ 』です。トンチンカンとドタバタと滑稽、それに現実・真実がからまった話しがつづきます。

ガブリエルはなぜか感きわまります。まるで大きな運命にたちはだかられて、言葉を失ってしまったかようでした。ただただ「務めを果たしに行ってまいります」とだけ述べ、テュランドとかたい握手をかわすのでした。そのテュランドとメルスリヌも神妙にガブリエルを送り出します。

通りに出ると靴屋のグリドゥが店から合図をしています。行けば、ザジを捜しているんだろう、どこへ行ったか知ってるぞ・・・と言います。ガブリエルはつぶやきます。「また、こいつ…おれに、わざわざプンコレックス mon infériorité de complexe ( ⇐ コンプレックス mon complexe d'infériorité )を抱かせる気だ…」。

グリドゥは、「知りたいのか、知りたくないのか」と迫ってみり、「テュランドから話は聞いているのだろ ?」 とたずねてみたり。しまいには結局、家出なんだから警察にとどけるしかないだろ ? と言う始末。

ガブリエルは思います。「これ以上こいつが図にのったら、ただじゃおかない」。こうして結局、ガブリエルは家に寝に帰ってしまうのでした。

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一方、ザジは…。
ザジもまた、かの人垣から、するりと抜け出していました。ザジの行く大通りには、風船売りあり、露店商の実演販売あり、メリーゴーランドの音楽も聞こえてきます。見とれていましが、ふと見れば鉄柱に地下鉄駅の標識があるではありませんか。近づくと、案の定、地下に降りる階段は珊で閉じられていました。ストライキせいです。ザジはしくしくと泣きはじめます。

と、ここで、泣くのもなかなか気分がいい(!)と思ったザジは、いっそのことゆっくり泣こうとベンチにこしかけます。やがてとなりに人の気配。男性が「そんなに悲しいのかね」と声をかけますが、ザジの反応は実にさめていました。
次回は、p56 の " Tant de sanglots semblaient se presser dans sa poitrine... " からです。

© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio

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2021年9月14日

初級


"J'ai besoin de la lune"
マヌ・チャオの歌です

今回も第3課。avoir envie de ~したいavoir besoin de ~が必要だ の練習です。疲れていたら ? 具合が悪かったら ? お小遣いが足りなくなったら …いろんな条件で、avoir envie de avoir besoin de を使ってみました。

最後のテキスト le petit challenge では、「僕」のこれまでとこれからが語られていました。「僕」には、ちょっと勇気が必要ですが J'ai juste besoin d'un peu de courage..."、これから世界をまわってみたい "...j'ai envie de faire le tour du monde... ... ... " そう思っているようです !! 

© Maestro 2, Editions Asahi

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中級

今週は17課 『 Les quincados レ・カンカド 』。

レ・カンカド ?    はて、どんな意味かと一瞬とまどいますが、" quinquagénaire ( 50 歳代の )" と " adolescent 青少年 "とをあわせてできた言葉だそうです。副題では " 50年代の青年たち " と訳されています。

寿命といえば、20世紀初頭は 50 才でしたが、今ではこの年齢は、人生の折り返し点でしかありません Au début du XXe siècle, ...l'espérance de vie était de cinquante ans... Au XXIe siècle, c'est celui du milieu de la vie 。というわけで、現代のカンカドたちは年をとることを受けいれつつも、世のなかの動きにアンテナをはり、精神を若くたもち"...ils ( quincados ) gardent un esprit jeune et ils restent à la page 、人生を謳歌することを忘れない人々なのだそうです。



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" quincados " のように、2 つの言葉を組みあわせてできた新しい言葉は、mot-valise ( カバン語 ) と言います。なぜ「カバン語」というのか…。旅行かばんはフタと本体とが、ちょうつがいでつながっています。この二つに分かれた部分をパタンと閉めれば一つになりますので、そのさまから「カバン語」と言うようになったとか。
ついこの間、新聞で Antivax という語に遭遇しました。" anti- " と " vaccin " の組み合わせで、ワクチン接種に反対する人を指すようです !!

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上級


前前回のまとめから始めます。37 頁から 41 頁までです。
デモワヌ専務は、「私はゆで卵にはうるさくてね」と語りつつ、「単刀直入に言わせてもらうよ」と言うなり、先日の会議でのダニエルの現状分析に感心させられたと言います。ダニエルが謙遜してみせようとしますが、「余計な謙遜はいらない。コーヒーは ? 」とコーヒーポットを差しだします。

ダニエルは、自動販売機で飲んでいるいつもの我が身に思いをはせます。デモワンヌ専務は、クロワッサンの先をコーヒーにひたしながら、人事にかかわる自分の哲学を開陳し始めます。コーヒーは大切だ。バルザックはコーヒーを大量に飲んだんだ。君はバルザックを読んだかね。口に食べ物が一杯のダニエルは、もちろんと首をふります。実のところ読んだことはないのですが…。デモワンヌ専務はさすがだねと賞讃します。

「部長のマルタルはバカだ。君こそ君の資質にふさわしいポストにつくべきだ」と言い、ルーアン支社での部長のポストをダニエルに提案します。

帽子だ。帽子のおかげだ … …ダニエルは直感します。

「ありがとうございます」。ダニエルはデモワンス専務と帽子の両方にむかって礼を述べていました。

ダニエルの栄転が決まりました。

一ケ月後。赴任地のルーアンに赴く日がやってきました。ダニエルとヴェロニック、そして息子のジェロ―ムが、サン・ラザール駅のホームにいます。

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以下、41 頁から 45 頁までのまとめです。

駅のホームで列車を待つあいだ、ヴェロニックは感慨にふけり、ジェロームは学校の友達と会えなくなるので、膨れっ面。ダニエルはパリのソジェテック社で過ごした月日を思い返していました。

同僚からは餞別に、カナル・プラス局の1年間の視聴契約をもらいました。カナル・プラスが開局してからというもの、休憩時間にコーヒーの自動販売機の前でかわされる話題といえば、もっぱら、前日に放映された番組のことばかり。ダニエルのように契約していない者は、ただただ盛り上がる会話に無言で立ち合うより仕方ありませんでした。しかし今はもう違います。ルーアンに着いたら、「カナル・プラスにようこそ! 」という新契約の ' お客様 ' に届いた書類をもって代理店に行きさえすればいいのですから。

ルーアンまでの車中、ダニエルは、転勤が決まってからの慌ただしかった日々を思い出していました。屋主からもジェロームの学校の校長からも、それは急すぎると言われましたが、その度に人生、いろいろあってと言葉を濁してやりすごしました。

そうこうしているうちにルーアンに到着。タクシーで新居にむかいます。が、ヴェロニックが、ダニエルを見て眉間にしわをよせます。帽子は? そう聞かれて、ダニエルはぶるりと体をふるわせます。ダニエルの目に、まさに神業ともいえる正確さで、電車の網棚に残された帽子が見えるのでした。 戻って、速く ! 運転手に叫びます。タクシーが駅に戻った時には、電車の姿はなく、以後ずっと、遺失物保管所に帽子が届けられることはありませんでした。

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さて、その同じ日の夜。ファニー・マルカンはル・アーヴルからパリ・サンラザール駅にむかう折り返しの列車に乗っていました。正面にすわっている青年のヘッドホンからは、ハードロックの曲がもれ聞こえていましたが、「ミレヌ・ファメールの曲の方かいいわ。歌詞に深みがあるもの…」などと考えていました。次回は p45 "Elle sortit de son sac un cahier Clairefontaine ..." からです。

© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu

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2021年9月21日

初級

今回は第4課。新天地で住む場所もきまったナナさん。明日からはいよいよ講義が始まります。まずは語学学校でフランス語を学ぶようです。ちょっと不安ではあるけれど、一生懸命頑張ると宣言 " Je ferai de mon mieux !" 。それに対して、ジュリーは大丈夫、皆よくしてくれるから、と背中を押してくれました "...tout se passera bien. On s'occupera bien de toi " 。


© Maestro 2, Editions Asahi

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中級

©National Diet Library
機械館

今週は18課 『 L'Expositions uiverselles de Paris パリ万国博覧会 』です。

フランスでは19世紀以前にも、国内で展覧会や博覧会が開かれていましたが、1851年にロンドンで初めて万国の博覧会が催されると、フランスでもと、4年後にパリ万国博覧会を開きました。

日本での
内国勧業博覧会

参加国は25ヵ国。それぞれが科学、産業、芸術…とさまざまな分野での先端的な成果を展示したそうですが、万博にあわせた都市改造がなされ、主催国がその威信を示す機会ともなったようです。事実、第一回目の万博で、ナポレオン三世は第二帝政を内外に認知させることに成功したそうです。

ところで、万博の歴史的な別の側面として、植民地主義を正当なものとして示し、多くの人々がそれに納得する機会になったと言われています。そのことも忘れてはいけないかもしれません。

© A la page 2021    Edition ASAHI

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上級

今週は『Zazie dans le métro 地下鉄のザジ 』です。

こんな風に声をかけてくるのは、きっと下心があるやつ…ザジはそう思っていました。よし、顔をおがんでやろうと振りむけば・・・チョビ髭に山高帽、傘も手にした男性。男性はまっ白なハンカチをわたしてくれました。ザジが、汚れた顔をふき、たっぷリ鼻までかんでハンカチを返しても、いやな顔ひとつしません。「何か失くしちゃったのかい。それとも叱られたのかい。」とたずねる男性に、ザジは「何でアタシがおじさんにそんなことを答えなきゃいけないの…おじさんは、ゲス野郎よ」と面とむかって返答 !

男性は、そんなことはない!と、強く否定して、明るい店でザジに " カコカロ " をごちそうします。ザジは大好物にありついて、気をよくしているのですが、そんな素振りはおくびにも出さず、通りを行く人の流れを見ています。聞けば蚤の市があるとのこと。にわかにザジの興味がわいてきました。もしかしたらアメリカ軍の放出品のブルージーンズが売られているかもしれません。もはやザジの頭はジーンズのことでいっぱい。羅針盤だって、ムール貝だって、揚げたてのポテトだってある、と言われても、そんなのはどうでもいいの、とにべもないザジ。

ザジは、まだ " この男は怪しい " とふんではいるのですが、とりあえず男の提案にのって蚤の市へ行ってみることに。ザジの足がぴたリととまります。ありました。ジーンズが並んでるではありませんか。これだね、欲いのは? と聞かれて、ソゥ...ともぞもぞ答えるザジ "Oh voui, vuvurre Zazie (← Oh oui, susurre Zazie (?) )"

成長がはやいから、来年も着れるようなのを、と男性が売場の男に言えば、「妹か弟にやればいいでしヨ」と店員。男性が「一人っ子だ」と応じれば、「来年までに姉さんになっているかもしれない・・・」と店員。軽口がとびかいます。次回は p360 " Oh ! escuse (ママ). Zazie regarde un instant le satyre avec curiosité, avec intérêt même..."

© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio

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2021年9月28日

初級

今回は未来形の練習でした。

  • Tu prendras des médicaments à partir de quand ? いつから薬を飲みはじめるの
  • Pendant combien de temps ? どのくらいの期間
  • Tu feras un régime à partir de quand ? ダイエットはいつから ?
  • Pendant combien de temps ? どのくらいやるの ?

とこんな具合に、いろいろな「~するつもり」を練習しました。Il n'est jamais trop tard pour bien faire !! (いつ始めても遅すぎることはありません ネ )

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© Maestro 2, Editions Asahi

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中級

山肌を焼き
尽くす火砕流

今週は19課 『 Il y trente ans : Unzen 30年前 --- 雲仙 』です。

雲仙岳では、1990年から1995年まで、活発な火山活動がありました。溶岩が流れぬまま冷えては溶岩ドームをつくり、ふたたび溶岩が湧きだしてドームをつくる…ということをくり返していたそうです "...le même phénomène volcanique s'est répété : production d'un dôme de lave, destruction de ce dôme, production d'un nouveau dôme, destruction de ce nouveau dôme, et ainsi de suite "。しかし1991年6月3日、その溶岩が火砕流となって麓をおそい、43人の方が亡くなられたそうです。

フランスの火山学者カティア・クラフト、モーリス・クラフト夫妻は火砕流を映像におさめようと雲仙岳にのぼり "...ils sont allés au mont Unzen. Il voulait y filmer une coulée pyroclastique"、やはり命を落とされたそうです。

雲仙岳は約200年前にも噴火をしています。地震のために山崩れが起き、その岩屑がすそ野の島原を襲ったばかりか、津波も起きた大災害であったとのこと "En 1792, cette ville a été détruite par un glissement de terrain puis un tsunami..."

カティア,モーリス・クラフト夫妻

© A la page 2021    Edition ASAHI

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上級

今週は『Le chapeau de Mitterraind ミッテランの帽子』です。

ファニーは税務署務めのお役人ですが、小説家の卵でもあります。電車に揺られながらノートをとりだします。最初の数ページに『エドアード』というごくシンプルなタイトルの小説が書かれています。もしこれがパルベック賞をとったなら賞金3千フランがもらえますし、ウェスト・フランス紙の地方版に掲載してもらえます。これまでにも小さな賞をもらったり、舞台で作品を朗読してもらったりと、多少の手ごたえは感じていました。今回の小説は進行中の実体験が " もと " になっていす。つまり『エドアード』というのは、ファニーが電車のコンパートメントで電撃的な出会いをした男性の名。もう 2 年にわたってつきあい続けていますが、そのエドアードは実は既婚で子供もいます。妻とは別れると公言したものの、その後は、もうちょっと時間をくれ、もうちょっと待って…と時間を盾にして、踏ん切りがつかぬまま長い月日が経っていました。

次回は p48 " Depuis, Fanny connaissait par coeur le trajet Le Havre-Paris, avec quleques variantes comme Rouen ou Trouville..." からです。

© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu

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2021年9月