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2018年1月9日

初級

今回は、セザンヌの『Les Joueurs de cartes』(トランプをする人)です。

19世紀のよくある光景なのでしょうが "C'est probablement une scène tout à fait ordinaire à l'époque 、単なる写実ではないようです "Il ne faut pas voir dans ce tableau une simple représentation réaliste"

テキストによる「構図」と「色」の説明はこんな具合です。まず構図。向き合ってすわっている二人の男性は、肘の角度も少し前傾した首も、左右対称です " Les deux hommes sont installés dans une position symétrique..."。そして色。男性の服の色調はどちらも緑で、テーブルクロスと奥の壁は茶…全体の色合いをこの二色が占めている、とのこと。セザンヌは、「色」で 空間 と 形 をえがくと…いわれているようです。

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展覧会の公募に落選したり、酷評を受けたりと不遇の時がつづいたセザンヌ。中学からの幼なじみの小説家ゾラは、そんなセザンヌを助けていました…ある時までは…。去年公開された映画『セザンヌと過ごした時間』の紹介は、こちらで見ることができます。

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

今回のテーマは、「ロワール河 La Loire 」。ヴァカンスに自家用の船でロワール河をクルーズする家族の話しです。航路はオルレアンからアンジェまでの250km。3週間の旅です。自転車もつんでありますから、所々で停泊して、近くの村や町に行くこともできるそうです。自分で操舵しながら古城や聖堂も訪れ…。ムムム…いいですねえ。

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大西洋にそそぐロワール河ですが、水源はフランス南部(アルデシュ県)です。ここから北上し、オルレアンで西に折れて大西洋に向かいます。長さはなんと1012km !

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運河が網目のように張り巡らされているフランス。川と川をつないだり、川をまたいだり…。右の写真の手前は車が走る橋。奥は運河の橋。ロワール河にかかるゲッタン橋 Pont canal Guétin です。船が通る橋です!

© A la page 2013 Editions Asahi

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上級

昨年末に『 L'Etranger 』を読み終わりました。ですので、今週は小休止。 ディクテなどを少々いたしました。23日から『 Pierre et Jean 』を読み始めます !!

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2018年1月16日

初級

セザンヌ:『ビベムスの採石場』

今回は、6課の文法。

疑問代名詞 " 誰が?   何が?   誰を?    何を? " の言い回しの練習でした。ちょっとややこしかったですね   

ところでフランス語では、「キュ・キュ・オ・キュ・セ・ペ」という言い方があります。QQOQCPのことです。Qui fait Quoi ?, Où ? Quand ? Comment ? et Pourquoi ? の略語です。

日本語の「いつ、どこで、誰が、何を、どうする」のようなもので、フランス語では「誰が、どうする、何を、どこで、いつ、どんなふうに、なぜ」となります。文の単語は、概ねこんな順番で出てくると考えてもいいかもしれません。以上、「キュキュオキュセペ」でした !

 

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

今回のテーマは、「非識字 L'illettrisme 」。

L'illettrisme は L'analphabétisme とは違うそうです。 L'analphabétisme の方は、読み書きの教育を受けられなかった場合をいい " L'analphabétisme, c'est quand une personne n'a jamais appris, n'est jamais allée à l'école "、 L'illettrisme は教育の機会はあったものの、文字を読んだり書いたりすることに困難がある場合をいうそうです。テキストによれば(2013年度版)、フランスでは、3百万人が非識字者であるとのこと。

テキストの " しめ " は、" Au Japon...est-ce qu'il y a de l'illettrisme ? "(日本では非識字の問題がありますか) と問うています。ある資料によると(1)、識字教育を必要とする方は 170万人にのぼるそうです。小中学校を中退したり、旧学制で未就学であったり、海外からの定住者であったり…。色々な人への対応が手厚くあってほしいと思います…。

(1) 古い資料ですが、 朝倉 征夫「生涯学習と学校教育に関する考察」『教育学研究第58号』 1991年

© A la page 2013 Editions Asahi

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上級

今週は、第16回目の " Le collier rouge " です。こちらにまとめました。

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2018年1月23日

初級


カフェ・ドゥ・フロールの2階
This photo of Cafe de Flore
is courtesy of TripAdvisor

今回は、6課の文法とディクテ。

ディクテはカフェについてです。まずは、1985年にできたカフェ・ドゥ・フロール Le Café de Flore " 。  セザンヌの絵に描かれていたようなカフェとは、だいぶ趣きがちがいます。あまたの文人、芸術家が常連でした。アポリネール、ブルトン、バタイユ、サルトル…ジャコメッティ、ピカソ…M.カルネ、J-L.バロー…。

今も2階(1er étage) は、誰もが入れるわけではなく "Les gens ordinaires ne sont pas admis "、作家や芸術家が集う場所だそうです " Qui est-ce qui peut accéder à cet étage ? --- Certains écrivains et certains artistes "

とはいえ一階はオープンですので、サンジェルマン通りを歩きつかれたら、テラスで一休みというのも…一興かもしれません !!

 

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

今回のテーマは、「ラルース Larousse 」。

辞書や百科事典で知られるラルース社。創始者は、一時期、小学校の先生でもあったピエール・ラルースさん。教師を辞した後、8年間の独学の末、出版社 Librairie Larousse et Boyer を起こします。

ダランベールの百科事典

もともとディドロやダランベールのような百科事典派の人になりたかったというラルースは、晩年の11年間、百科事典の執筆に心血を注ぎます。完成した『19世紀大百科事典 " Grand Dictionnaire universel du XIXe siecle "』は17巻、2万2千ページ !!

「あらゆる人に(特にあらゆる子供に)、あらゆる分野のあらゆることを、知ってもらいたい」そんな願いがあったそうす。

訓蒙図彙 : 江戸時代の百科事典

© A la page 2013 Editions Asahi

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A venir...

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2018年1月30日

初級

6課の少々難しかったディクテが終わり、いよいよ7課。テキストのタイトルは、"Le peintre et le poète 画家と詩人"。鑑賞する絵はG.クールベの『画家のアトリエ Atelier du peintre 』です。

この絵は、クールベの「7年間の画家人生」の一端を描いているのだそうです。そういう副題がついているとのこと。ですから、かつて描いた故郷オルナンの崖も再登場しています。

描かれている「もの」のジャンルはいろいろで、人物、裸体、静物、風景、アレゴリー…。ただしその描き方は、隆盛をきわめていた古典主義的な描き方ではありません。理想的で優美で高貴なものに仕立て上げる描き方ではなく、その逆をいくような写実です。

1885年の万国博覧会美術展で展示を拒否された絵ですが、アカデミズムや官製の絵画に一石を投じることを意図した作品であったようです。

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

今回のテーマは、「エメ・セゼール Aimé Césaire 」です。

エメ・セゼールを語ることはとても大変です。通り一遍のことを書くなら、「マルティニークの詩人、政治家。生まれは1913年。奴隷制度は廃止されてはいたものの、

フランスの植民地下にあって、政治家としては自治を、詩人としては自由をもとめ、本土の同化政策に強く対峙した人…」くらいでしょうか。でも、例えば『帰郷ノート "Cahier d'un retour au pays natal" 』などを少し読んでみると、とてもそれだけでは…。どうぞよろしければ手にとってご一読を…。

J’habite une blessure sacrée
j’habite des ancêtres imaginaires
j’habite un vouloir obscur
j’habite un long silence
j’habite une soif irrémédiable
j’habite un voyage de mille ans
j’habite une guerre de trois cent ans
j’habite un culte désaffecté ... ... ...
  
Aimé Césaire, " Calendrier lagunaire "

© A la page 2013 Editions Asahi

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2018年1月