今回は、セザンヌの『Les Joueurs de cartes』(トランプをする人)です。
19世紀のよくある光景なのでしょうが "C'est probablement une scène tout à fait ordinaire à l'époque 、単なる写実ではないようです "Il ne faut pas voir dans ce tableau une simple représentation réaliste" 。
テキストによる「構図」と「色」の説明はこんな具合です。まず構図。向き合ってすわっている二人の男性は、肘の角度も少し前傾した首も、左右対称です " Les deux hommes sont installés dans une position symétrique..."。そして色。男性の服の色調はどちらも緑で、テーブルクロスと奥の壁は茶…全体の色合いをこの二色が占めている、とのこと。セザンヌは、「色」で 空間 と 形 をえがくと…いわれているようです。
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展覧会の公募に落選したり、酷評を受けたりと不遇の時がつづいたセザンヌ。中学からの幼なじみの小説家ゾラは、そんなセザンヌを助けていました…ある時までは…。去年公開された映画『セザンヌと過ごした時間』の紹介は、こちらで見ることができます。
© Au Musée d'Orsay Editions Asahi