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Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux. Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.

かまくらフランス語教室

備 忘 録

Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.
かまくらフランス語教室
Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée
備 忘 録
sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux.

2022年3月1日

初級

10課では、エリックがナナさんに城巡りを提案。ですので今度の11課では、楽しい散策になると期待したのですが…。

  • J'aurais voulu faire du cheval  ( シャンボール公園で馬に乗りたかったのに~ )
  • ...j'aurais aimé le savoir avant. Tu aurais dû le dire  (  それならそうと早く言ってくれればよかったのに~ )
  • Si j'avais su, je serais resté à la maison  (  こうとわかっていたら、家にいたのに~)

と不満が百出。条件法過去が満載の会話でした !!

© Maestro 2, Editions Asahi

中級

今週のタイトルは「世界の飢餓」です 重いテーマです。

1996年の世界食糧サミットは、飢餓で苦しむ人の数を2015年までに半分にすることを目指していたのだそうですが、その数は逆に増えてしまったとのこと "...le Sommet mondial pour l'alimentation avait decide de reduire de moitie le nombre de personnes qui souffrent de la faim. Cela devait se faire pour 2015

テキストは2006年版ですので、現在の数値とずれることがありますが、テキストの内容は今もそのままあてはまります。ユニセフは、2030年までに飢餓をゼロにするという目標に対して、6億6千万人がとり残されるとしています。どうして変わらないのかという思いがよぎります。これに対しジャン・ジグレール氏(鋭い舌鋒で知られる社会学者です。ジュネーブ大学教授・前国連持別報告者)は、世界にある食糧は今の人口の倍の数を賄うだけの量があるといいます " Les ressources de la planète peuvent nourrir 12 milliards d'humains", " Le rapport annuel de la FAO (Organisation des Nations unies pour l'alimentation et l'agriculture) estime que l'agriculture mondiale pourrait aujourd'hui nourrir normalement 12 milliards d'humains, presque le double de l'humanité " 。災害や戦争やパンデミックなどだけではなく、より構造的な問題が横たわっていると指摘しています ( L'Obs : basta)


© 『聴いてわかるフランス語ニュース』 第三書房

上級

エステルを起こさぬようにと、ベッドをそっと出た ピエールは、手さぐりで洗面所にむかいます。洗面台の引き出しから、小さなはさみをとり出し、ひげを切り落とすこと20分。白髪まじリの髭がはらりはらりと落ちていきます Des poils gris et noir tombèrent en fine pluie dans le lavabo 。無精髭ほどの長さになったところで、今度は、刷毛で固形石けんを泡立て、ほお、あご、ロ、首へと泡をのばし、息をとめて、カミソリの刃を一気に頬から首まですべらします。最後の仕上げは、下唇の下。ここに空気を含ませて刃をあてます。熱いタオルでしばし顔を蒸し、ゆっくりとタ オルをおろします。鏡にはかつてのピエールがいました。

* * * * * * * * *

エステルがピエールの顔を見つめます。目にはうっすらと涙が…。「あなたを少しとり戻した気がする」と言いのこして、エステルはコンサート・ツアーに発っていきました。数日後、一人息子のエリックも友達とアルルのスキー場に発っていきました。思春期の息子が親にだんまりを決め込むというのはよくあることで ...Eric arboorait avec ses parents l'air taciturne des adolescents...、ピエールとエリックの場合も例外ではありませんでした。ですから分かち合う話題があったわけではないのですが、皆が去った後の大きなアパートはさすがに深閑としていました。

* * * * * * * * *

深閑といえば、精神科医フルマンベルグの診察室も同じ。ピエールは医師に伝えました。「ひげをそりました。それから帽子なんですが…もし帽子を手に入れていなかったならば、髭はそらなかっ たでしょうね」と。ピエールにとっては、仮定とその帰結をこれほど雄弁に述べたものはないと思えるほどのせりふでしたが、フルマンベルグ医師の反応は、当然のことながら皆無。 唯一フルマンベルグ医師が声を発したのは、52才のピエールが「ひげをそる前は、60才代に見られていたらしいのです」と述べた時でした。「私も60才代だと思っていましたが…C'est effectivement l'âge que je vous donnais 」とフルマンベルグ医師。両者、互いに顔を見つめあっていましたが、最初に視線をそらしたのピエールでした。次回は p83 の" La journée s'écoulait, entre la lecture des magazines et quelques romenades..."からです。

© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu

2022年3月8日

初級

"Si Millou avait regardé
devant lui, il n'aurait
pas cogné un poteau

今週も条件法過去。「~だったかもしれない」と過去を憶測します。

天気予報を聞きそびれて、びしょぬれ…「知っていたら、傘を持ってきていたのに "Si j'avais écouté la météo, j'aurais pris un parapluie" 」。「前を見て歩いていれば、電柱にぶつからなかったのに "Si Millou avait regardé devant lui, il n'aurait pas cogné un poteau" 」。…と人生いろいろ後悔することが多いのですが、条件法過去は良いことにも使えます。"... si on n'avait pas essayé quelque chose, ça aurait été un échec..." 「試さなければ、失敗だったかもしれない」の意。凶と出るか吉と出るか、やってみなければ分かりませんが、「試してみたら成功だった」ということでしょう(ヤヤコシ…) 。

© Maestro 2, Editions Asahi

中級

今週のタイトルは 9 課の「煙草」です。

煙草はどんどん値上がりしています。癌撲滅運動の一環とのこと。その効果はあったものの、テキスト末尾のシメは、" Par contre, la contrebande de cigarettes a augmenté ( 一方で煙草の密売も増えてしまった ) " とのことでした。

ちなみに併せて読んだ子供新聞によれば、火のついていないタバコにはタールやニコチン等 2500 の化学物質が含まれていますが、火をつけると熱によって、その数が 4000 にまで増えるそうです。テキスト最後は BEURK ( オエー )!! で終わっていました ネ


© 『聴いてわかるフランス語ニュース』 第三書房

上級

今週は『 Zazie dans le métro 地下鉄のザジ 』です。

昼食を終えて一息ついているグリドウに、「靴ひもはないかね」とたずねて来た男がいました。黄色か栗色がいい、と注文をつけます。グリドゥが顔を上 げれば案の定、ひげ男。グリドゥにとっては癪にさわる男ですので、言を左右にして取り合わないでいました。が、ひげ男もそうやすやすとは引き下がりません。そこでグリドゥは突如 " Sutor, ne supra crepidam 「靴屋は靴以上のことも靴以下のことも語らず」とラテン語 !! を発します。(その他 " Usque non ascendam 私はどこまでも高く上る" とか、"anch'io son pittore 私も画家だ " とか、さらには「アディオス、アミーゴ、アーメン、ポコン !」と、どうでもいい言葉も付け足しますが

そして「司祭様なら、 ラテン語がお分かりだろうが、お巡りじゃ分からないだろう」とひげ男に鎌をかけます。事実、ひげ男がお巡りなのか、"いかがわしい男" なのか、いまだ謎は解けていないのです。ひげ男は肩をそびやかすだけ。答えをはぐらかして「迷子を親元に連れてきてやったのに、 あの親ときたら・・・オカマだ」と漏らします。

これをきいたグリトゥは、思わず腰をうかします。「ガブリエルは正直者で、皆から好かれているんだぞ」とグリドゥ。ひげ男は言葉じりをとって、「好かれているのは色目使いだから」と応じ、「オカマでないなら、証明してみろ」と高飛車です。

グリドゥはガブリエルをかばいます。「確かにガブリエルはバーで、セビリアの女の格好で 踊っている。だがそれがどうした。恰幅のいい男が闘牛士の格好をしても大したことはないが、チェチュをきて『瀕死の白鳥』を踊ってみろ。皆、腹をよじらせて大笑いしてくれるんだ。あんたは、くだらないと言うだろうが、これだって数ある仕事のうちの一つだ」。グリドゥは雄弁でした。しゃべりながら、男のくつひもを新しいのに換え、「代はいらない」と靴をわたします。さて、くつをはきなおしたひげ男でしたが、困ったことがおこります。ひげ男曰く「迷子をここまで連れてきたのはいいが、 今度は私が迷子になった…」。次回は p103 の" ---Comprends pas, dit Gridoux de nouveau un peu inquiet..."からです。

© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio

2022年3月15日

初級

今週も11課。お馴染みの強調構文の練習でした。

「私は食べます」ではなくて「私食べます」、「私はそれを言いたい」ではなくて、「私は、それ言いたい…等々、いろいろ念を押しておきたいときがありますが、そんな時は C'est qui..., C'est que... ですね。こんな例文がありました。

  • C'est en forgeant qu'on devient forgeron.  習うより慣れよ ( 鉄を鍛えてこそ鍛冶屋になれる )
  • Quand maman est fatiguée, pourquoi c'est moi qui doit aller se coucher ?  母親思いなのか、寝たくないだけなのか…お母さんは疲れているのに、寝なきゃいけないのはどうして僕なの ?
  • Un papa, c'est quelqu'un qui sait guider son enfant sur le bon chemin, surtout quand il lui dit" va voir maman".  お父さんは、子供をよい方向に導いてくれる人だ。特に「お母さんに聞きなさい」という時は!!

© Maestro 2, Editions Asahi

中級

今週のタイトルは「テニスボール」。その由来です。

テニスの前身はジュ・ドゥ・ポム。使われていたボールは、動物の毛と羊毛でできていたとか Les premières balles de tennis ...( sont ) faite de poils d'animaux et de laine。後に革を用い、中に砂や石灰を詰めたのだそうです。

©2020 Tennis Uni

今では表面はフェルト、その下はゴム。中心部には、圧の加わった特殊ガスか、空気が入っているそうです。試合用には特殊ガス入りのボールが使われるそうですが Les balles à pression interne..sont surtout utilisées dans les compétitions 、初心者には空気入りのボールがお薦めとのことでした !!

© 『聴いてわかるフランス語ニュース』 第三書房

上級

今週は『Le chapeau de Mitterrand ミッテランの帽子』です。

一人暮らしになったピエ―ルは、時に散歩にでかけます。ついでに買い置きの電池やら 電球やらを求めて店に入ることもあります。薬屋にたち寄った折には、女主人から、髭を剃って、顔色がよくなり、帽子がシックだと言われました。 思いもよらぬほめ言葉でした。 この何年間か、人から声をかけてもらうことなど滅多にありませんでしたし、すべてに興味を失っていたピエールでしたから、人の視線の中に自分が存在していることに驚かされたのでした。

見知らぬ人の帽子とはいえ、F.M.のイニシャル の入ったこの帽子を手に入れて以来、ピエ―ルは自分が変わったことに気づきます。 フルマンベルグ医師の診療室にかようときだけに通っていた公園にも寄ってみることにしました。ウォークマンを耳にしたジョツキングの一団とすれ違うと、あのケラックの香り(湿った木が燃える時の匂 いで、ピエールがケラックと命名)が漂ってきました。匂いに誘われて行くと、庭師が落葉や枯木を燃やしているところでした。

「ここは立ち入り禁止だが」と庭師。「すみません、木の燃える匂いがしたので」とピエール。「あんたもこの匂いが好きなのかね」と再び庭師。二人はしばし落葉や枯木の山からのぼる煙をながめます。沈黙がつづきます。そしてピエールは「このジャケットを燃やしてもいいか」と尋ねます。庭師は、この言葉の意味をわかりかねていたのですが、しばらくして「どうして?」と問います。ピエールの答えは、「どうしてもそうしなければならないのです…」。

ピエールは着古したカナディアンコートを、まるで厳かな儀式でもするかのように燃えている枯木の上に置きます。煙がコートをつつみはじめ、やがて小さな炎がコートをつらぬいて出てきました。ピエールは帽子をぬぎ、両手をからだの前で合わせて、炎がコートを覆っていく様をじっと見つめていました。

アパルトマンに戻ったピエールは、わずかに残っているかつての服をとり出します。調香師として活躍していたころの服でした。久しぶりの身づくろいでしたが、それはピエ ールに考えがあってのことでした。次回は p87 の" En serait-il capable? Cela faisait plusierus années qu'il ne sétait pas livré à cet exercice ."からです。

© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu

2022年3月22日

初級

今週は12課。タイトルは " France métropolitaine et d'outre-mer フランスの本土と海外県・海外領土" です。

フランスの地理を少々覗きます。テキストにこんな質問がありました。「フランスと国境を接している国名を挙げましょう」。な~んだ簡単と思った方は要注意 !! 解答は次回に

© Maestro 2, Editions Asahi

中級

今週のタイトルは 12, 13 課の「院内感染 Infection nosocomiale 」です。

フランスではいろいろな予防措置が講じられているにもかかわらず "Malgrè tous les efforts de préventon..."、入院患者の 5 % が院内感染にかかっているのだそうです "...près de 5 % des patients hospitalisés sont victimes d'une infection nosocomiale"

院内感染と断定できるのは、入院から 48 時間以降に発症したケースで " Pour être considérée comme telle ( IAS : une infection associée aux soins ) l'infection nosocomiale doit ... se manifester au moins quarante-huit heures après l'hospitalisation" 、それ以前になんらかの感染症が発症した場合は、入院するまえに感染していたとみなされるとのことでした。


© 『聴いてわかるフランス語ニュース』 第三書房

上級

今週は『 Zazie dans le métro 地下鉄のザジ 』です。

ひげ男はグリドゥに、道に迷ったと述べますが、実は自分の名前もわからないなどと言い始めます。グリドゥは戸惑います。頭をかくやら、首をひねるやら。更にひげ男は「そもそも以前に名前をもっていたのかさえわからない」とも。「ならばもしかして年齢も知らないんじゃないか ? 」とグリドゥが尋ねれば、ひげ男は「然り」。「先程、私の職業を聞かれて、返事をできなかったのはこの記憶喪失のせいなのだ」などと言います。

しかし、ひげ男は、ガブリエルやメルスリーヌの職業やら名前やらを根ほり葉ほり聞き出していましたし、グリドゥからも名前を聞き出しています。

はたしてグリドゥは、煙にまかれているだけなのか、だまされているのか…。その辺は、わからずじまいですが、ひげ男は「地下鉄がストライキなのに、地下鉄の駅の場所を教えてくれとどうもありがとう」と嫌味 (?) を言い残して去って行きました。

* * * * * * * * *

さて場面は変わってエッフェル塔 ( 恐らく。 どこだか記されていないので… )。ガブリエル、シャルル、ザジの3人が眼下のパリの展望を堪能しています。どう堪能しているかというと・・・「ほら、あれがパンテオンだ。 --- 違うよ、あれはサクレ・クールだ。 --- おまえは本当にサクレ・コン ( ドアホ ) だ…」とこんな具合。

3oom程の真下に見える通行人は、まるで米粒のよう。体を乗りだして下を覗いたガブリエルは、めまいを覚え、ひたいの汗を拭き拭き ( したがって例の匂いを周囲にふりまき ) 、先に降りて行ってしまいました。

残ったシャルルとザジは語り合います…というかザシが質問を連発します。「ガブリエルおじさんはホルモセスュアル ( 原文ママ: hormosessual ) なの ? ホルモセスュアルってなあに。ひげ男が言っていたけれど、ホルモセスュアルだと刑務所に入れられちゃうの ? 」。 シャルルが答えに窮していると、ザジが自ら答えを出します。「ホルモセスュアルは香水をつけている人のこと ? だったら刑務所に行く必要ないじゃない !! 」と。シャルルは「まさしくその通り」と、強く(!)同意。
次回は p110 の" Ils rêvèrent un instant en silence en regardant le Sacré-Coeur ..."からです。

© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio