鎌倉フランス語教室記録

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2019年12月3日

初級

ナント大学 2

今週は、4課『 L'Université de Rennes レンヌ大学 』です。

「観光するところではないけれど " Ce n'est pas un endroit touristique, mais..." 行ってみましょう」ということになり、いざレンヌ大学へ。案内役のアンヌさんが通う学校です。地下鉄に乗れば数分で到着 " Il nous faut seulement quelques minutes "

「いろいろな国の人がいる雰囲気が好き " Moi, j'aime bien cette ambiance internationale "」というアンヌさん。学生数 24000 人のうち海外からの学生は3000人いるそうですヨ。

ナントにあった
旧レンヌ大学文学部

ちなみに、フランス全土の学食 Resto-U (Restaurant universitaire) で、毎月曜にベジタリアンの食事が出されるようになったとか ( " Ouest France " 2019年10月20日 ) 。年頭から実験的に実施されていましたが、本格的な実施が決定したのだそうです。レンヌ大学とは関係ない話しでした…

© Esplanade 2 Editions Asahi

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中級

リンゴのタルトタタン

今週のテーマは " タルト・タタン La tarte Tatin " 。リンゴパイのことです。でも普通のタルトとは作り方が少々異なります。

なにしろまずリンゴをおいてから、その上にパイ生地をおき "...on met d'abord les pommes et puis la pâte par-dessus " 、焼きあがったところで逆さまにして皿にだすのですから "...ensuite (on renverse ) le tout sur un plat : la pâte sera dessous, et les pommes dessus " 。

梨のタルトタタン

信憑性はうすいらいしいのですが、その由来の一つは、タタン家の二人の姉妹がタルトを焼くときに、パイ生地をおき忘れてリンゴを焼きはじめてしまったので、あわてて生地を上にかぶせた…というもの。もう一つは、タタン家には窯がなく直火でパイを作らねばならず、リンゴに火を通りやすくするためにまずはリンゴを先に焼き、その後からパイ生地をのせたという説。どちらにしても…Que c'est appétissant ! 

© INFOS 3     駿河台出版社


上級

ボスロン犬 Beauceron

今週は E.シュミットの " Le chien " です。

シル伯爵はミランダに、こう申し出ます。「サミュエルを貶めるために私はあらゆることをしたが、サミュエルは私を許してくれた。そのサミュエルにたいして私は最高の葬儀をして弔いたい。楽隊と合唱隊を呼び、壮麗な馬車を用意し、私の馬にひかせるつもりだ」と。ミランダの目には、シル伯爵が実に尊大に映ります。苛立ちまぎれに「結構。それなら私は遺体を提供いたしましょ !! 」と返答。さすがに伯爵は言葉をうしないますが、慇懃に去っていきました。

そんな一幕の後、ミランダと「私」は、先に見つかったボスロン犬の契約書を手がかりに、飼育場へと向かいます。3時間の長い道のりでした。飼育場の経営者はフランソワ・バスチャン。50年前からサミュエルのことを知っている人物です。

ミランダが来訪の理由を話すと、バスチャンはくやみを述べ、「あなたのお父さんに初めて会ったのは戦争が終わった後だった」と語りはじめます。「犬が死んでしまったと私にその犬の写真を見せ、似ている犬を新たに飼いたいと言ってきた」。

「小さい時から家族で犬をかっていたのかしら」というミランダの問いに、「いや、写真の犬が初めてだ」とバスチャン氏。「じゃあ、寄宿舎で身を隠していた時に飼いはじめたのかしら」「身を隠す? 収容所にいたはずだけれど…」と答えるバスチャン氏。ミランダは耳を疑います… 収容所 ?

ボスロンの子犬
chiot beaceron

バスチャン氏も確信があるわけではなく、記憶をたどれば、犬の写真に鉄条網と囚人とおぼしき服をまとったサミュエルが写っていたから、と言いつつ、出会った当時を邂逅します。「当時、お父さんは医学生だった。学費のために夜警をしていた。ボスロン犬は大きいからよく食べる。自分を養うのもやっとなのに、ボスロン犬を飼うのは無理だと説得した。しかし、" 犬がいなければ生きていけない…犬とでなければ自分がもたない…" と感情をあらわにして…」。バスチャン氏の話しはまだ続きます。次回は Alors j'ai eu pitié. J'ai accepté d'échelonner le paiement… からです。

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2019年12月10日

初級

Le Mont Sain-Michel

今週は、4課の文法の復習を終えて、新しい課へ。Le Mont Saint-Michel です。たしか以前にもこちらでモン・サン・ミッシェルに触れたことがありましたね…。

さて、レンヌから北上すること1時間。はるか遠くから臨む ル・モン・サン・ミッシェルは時に、空に浮かんでいるように見えることもあるとか "...ce grand rocher a l'air de flotter dans le ciel" 。この島の修道院の尖塔には大天使ミカエルの像が立っていますが、その修復のために像はヘリコプターに吊られて空を飛んだこともあったそうです ヨ 。

© L'Obs

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中級

ソマリアの切手

今週は9課。ソマリア沖の海賊がテーマでした。この課は残念ながら、広い検証を欠いた内容ではなかったかな~と思います…。すこし気の重い備忘録です…

ソマリランドのラース・ゲールの壁画
ソマリランドは1991年にソマリアから分離

テキスト (2009年度版) のタイトルは『ミイラとりがミイラに Tel est pris qui croyait prendre 』。

テキストの書き出しは、ソマリア沖の海賊が、フランスのフリゲート艦を商船と勘違いして追いかけたために、逆に拿捕されたという事件を紹介 (タイトルはここから来ているようです )。つづいて航海中のヨットが、海賊におそわれて人質になったことから、軍隊による救出作戦がおこなわれた事件に言及 "Une opération militaire de sauvetage a alors été organisée " 。そして最後に日本で海賊対処法が可決されて "Une nouvelle loi a été votée en juillet 2009" 、自衛隊が他の国の民間船舶をまもることや、自衛以外の場合でも銃器をつかうことが可能になった...と述べられていました。( この法律は参院では否決されていましたね。法律の専門家からはこの新法に疑義が寄せられていることが報じられていなかったかなあ…と思うのですが…。)

当時のソマリアの様子はどんなであったのでしょう。海賊が跋扈する背景とも重なるかもしれません…以下はこちらの「国境なき医師団 : Médecins Sans Frontières ( MSF) 」の公式サイトにあったビデオです。すこしべつの角度からみたソマリアです。字幕を付けてみました。MSF がソマリアから撤退したときのものです。こちらの BBC には、その MSF がソマリアでの活動を再開したニュースが載っています(フランス語)。

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上級

今週は 『ピエールとジャン』です。

ジャンはロゼミリ夫人から「この10分のあいだどうしちゃったの、頭がおかしくなったの Voyons, qu'est-ce qui vous prend depuis dix minutes, avez-vous perdu la tête ? 」と揶揄されます。そこでジャンは真剣なまなざしで夫人を見つめなおします。夫人は「そう言うことならあの岩に座ってちゃんとお話ししましょ」とジャンをいざないます。

岩に腰をおろすや、夫人から「あなたはもう子供ではないし、私も小娘ではないわ…私を好きだと言う決心をしたということは、当然、結婚を望んでいるということね…」と先手をうたれます。こういう展開になるとは想像していなかったジャン Il ne s'attendait guère à cet exposé net de la situation..." でしたが、ジャンの思いはつたわり夫人は求婚を受け入れます。顔を赤らめたり、あらそんなと驚いてみたり…とちょっとした芝居がかった場面を予想していたジャンには、あっけない結末でした。あまりにあっけなかったので、気まずい沈黙がおとずれますが、ロラン氏の大声に助けられます。「お~い、こっちだ。こっちに来~い」と。行ってみれば、なるほどボージール船長のかごには次々とエビが投げ込まれています ...les belles salicoques ..., il( Beausire ) les prenait d'un geste sec pour les jeter dans sa hotte

一方、ピエールと母親のロラン夫人は遠目にこれらの様子をながめていました。二人は一緒にいながらも無言。夫人はピエールを恐れ、ピエールは母にたいして残酷に振る舞う自分自身を恐れていたのでした。

次回はElle n'osait point parler à Pierre, sachant bien qu'il répondrait une dureté… からです。

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2019年12月17日

初級

メール・プラールのオムレツ

今週は 4 課 "Le Mont Saint-Michel" 後半のです。

今日のモン・サン・ミッシェルのもとは、10世紀に建てられた小さなクリプト ( 礼拝堂 ) 。これが時代と共にロマネスク、ノルマン、ゴシックなど異なる様式の建物に拡張されていったそうです ヨ 。要塞化したり、学問所になったり、牢獄にもなったり…。崩壊、火災、荒廃…そういう時代を経て、19世紀にビクトール・ユーゴーなどの働きかけで修復が開始されたのだそうです。満潮の時の頂上からの展望は必見だそうです !!

メール・プラールの看板

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中級

今週は1~9課までのまとめの練習問題。う~んと頭をひねりました...フウ~

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上級

Le chien の舞台

今週は 『Le chien』です。

サミュエルを気の毒に思ったバスチャン氏は、結局、分割払いで子犬を譲ったと言います。そして最初の犬と同じアルゴスという名をつけたのは、よほどその元の犬が大切だったのだろうとも述べます。ここで「私」は言葉をはさみます。「最後のアルゴスも大切だったようです。アルゴスの後を追うように自らの命を絶ってしまったのですから。」これを聞いたバスチャン氏は絶句します。

バスチャン氏のもとを去った「私」とミランダは、おし黙ったままバスチャン氏の言葉を反芻していました。20才にしてすでに、サミュエルにとっては犬を失うことが自分の命を失うに等しいことだったとは。しかもサミュエルはどこかに囚えられていたことがあったとも言っていました。サミュエルの過去をおおう闇はなおも深くなるばかりでした。

翌日、「私」が朝食をとっていると、郵便配達が厚みのある書留をもってきました。開封する「私」の手はふるえます。差し出人はサミュエル。消印は3日。サミュエルが命を絶った日でした。封筒に入っていたのは、短い手紙と一枚の写真、そしてホッチキスでとめた原稿。次回は、"Je lus d'abord la lettre・・・"からです。

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2019年12月24日

初級

今週は少し寄り道をしてエリック・ロメール Eric Rohmer の 『夏物語』のシナリオを覗いてみました。四部作 " Conte de printemps "( 邦題:四季の恋の物語 ) の一つです。

ガスパールはレンヌから 3 週間のヴァカンスを過ごしにエメラルド海岸 La Cête d'Emeraude にやって来ます。ガールフレンドのレナと会う約束でしたが、レストランでアルバイトをしていた人類学を学ぶ学生のマルゴと知り合いになります。その時の他愛ない対話です。ガスパールは浜辺でマルコに、Bonjour とあいさつされて…

  • Gaspard : On se connaît ? ( 前に会ったことありましたっけ)
  • Margo : Vous ne me reconnaissez pas ? ( わかりません ?)
  • Gaspard : On s'est vu à Rennes ? ( レンヌで会ったんでしたっけ)
  • Margo : Mais non, ici, hier soir, au restaurant. ( ううん、昨日の晩ここでよ。レストランで。)
とこんな具合です。辺りの情景と話しの場面を頭に思い浮かべながら臨場感たっぷりに読んでみました!!!

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中級

今週も 1~9 課までのまとめの練習問題。くわえてディクテなども少々。耳にもしっかり働いてもらいました フウ~

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上級

今週は 『ピエールとジャン』です。

ロラン夫人は片手に持った小石をもう一方の手の中にころがし、またもとの手の中にころがし…と同じ動作を繰り返しながら Elle...avait pris entre se doigts trois ou quatre petits cailloux qu'elle faisait passer d'une main dans l'autre..."、遠くのジャンとロゼミリ夫人の様子をぼんやり眺めています。しかし二人が大きな岩に腰かけ見つめ合う様を見て、母親の直感がはたらきまました。

ピエールも二人を見ていました。そしてその二人を鼻で笑いながら Pierre aussi les regardait, et un rire sec sortit brusquement de ses lèvres 、「妻にだまされるようになるには、こういう手順を踏むわけだ。勉強になるね。」と捨て台詞を吐きます。ロラン夫人はこの言葉の真意を理解し、「なんてひどいことを」と声を震わせ、逃げるようにピエールのもとを離れます。

夫人は海藻や石に足を取られながらジャンのもとに駆けよります。ジャンは母の顔が青ざめていることには気付きはするものの、ロゼミリ夫人に結婚を申し込んだことを伝えたい衝動をおさえられず、そのことを報告します。夫人の心の動揺はおさまってはいませんでしたが、この何よりの知らせに夫人とジャンはこれからのことを語り合うのでした。

やがて潮が満ちはじめ、一行は帰宅の途につきます。次回は " Lorsau'on entra dans le Havre, leur engourdissment était si profond ... " からです。

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2020年1月の教室は第二火曜日 ( 14日 ) からです。Bonne fin d'année !!!

2019年12月