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2018年10月2日

初級

月と六ペンス

今回も、補遺 1 の" Loin de la civilisation occidentale "です。このテキストには、これまであまり見られなかった単語がずいぶん出てきました。例えば、se réembarquer( se rembarquer ), épuisement... 等々。

なんだか覚えにくそうな単語…と、しり込みしそうですが、実は簡単です。

まずは se réembarquer から 。 se réembarquer の綴りのなかに、barque が含まれています。これは「小さな船、ボート」のこと。船 ( やその他の乗り物 ) に乗ることを (s')embarquer といいます。乗り物から降りるなら se débarquer。テキストにあった se réembarquer ( se rembarquer ) はもう一度乗りなおすことです。

barquette : 小さな 船 形 のタルト

という訳で、テキストの文を取り出してみると… " Il se réembarquea à Marseille en 1895. ( 1895年、ゴーギャンは再びマルセーユで乗船したのでした )

ちなみに船形のタルト生地にクリームや果物をのせれば barquette の出来上がりです!!

もう一つの épuisement はどうでしょう。この単語の中にも、ある語が隠れています。 puits = 井戸 です。井戸から水をくむことを puiser 。完全に水をくんでしまうことを épuiser 。その名詞が épuisement 。空にしてしまうのは水だけに限りません。ですから、テキストでは財源が底をついてしまったという意味で épuisement をつかっていました。" ...l'épuisement de ses ressources financiaire l'obligèrent...à retourner en France. ( 財産を使い果たしたゴーギャンは、フランスに戻らざるをえませんでした ) "

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

今回は第1課の練習問題。この練習問題のなかに、上記の初級と同様 " 隠し絵 ( 隠れた単語 ) " がありました。例えば arroser = 「水をやる」。この動詞には 「 rosée = 露 」という語が入っています。ですので、X arroser Y とすれば、「 X は Y に水をやる」となります。J'arrose les pots.( 私は鉢に水をやります )

habiller という動詞はどうでしょう。この語には「 habit = 服 」という名詞が含まれているので、X habiller Y で、「 X は Y に服を着せる」です。Il habille son bébé. ( 彼は赤ん坊に服を着せています )

beurrer は「 beurre = バター」から派生した語です。ですので「私はパンにバターを塗ります」ならば "Je beurre du pain. "。 最後にもう一つだけ。peigner。" peigne " は「くし」。写真の女の子はヨークシャーテリアの毛をとかしているので、La fille peigne le chien. です。

"隠し玉(?)" をもっている単語は少なくありません。探してみてくださいネ。

© A la page 2010 - 2012 Editions Asahi

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上級

今週は、第30回目の " Le collier rouge " です。こちらにまとめました。

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2018年10月16日

初級

メディチ家正面のレリーフ

今回は補遺 II " A la fois classique et moderne " 。マネ Edouard Manet がテーマです。

マネの『草上の昼食 Le Dejeuner sur l'herbe 』を観ると、( 個人的には…)なんとはなしに居心地の悪さを覚えます。が、この絵にはもとになる版画があったそうです。M.ライモンディの版画『パリスの審判』です。ラファエルの絵をもとに彫られたようですが、右下にマネの絵とそっくりの男女が刷られています。

テキストのタイトルがしめすとおり、マネは古典主義最後の画家とも、革新的な時代の先端をいく画家とも言えるのだそうです S'agit-il du dernier des grands peintres classiques ou du premier des révolutionnaires? " 。一体、どういうことなのでしょうか。次回、もう少し先を読んでみましょう。、

  • マネ " Le déjeuner sur l'herbe 草上の昼食 "
  • ラファエル (M.ライモンディ) " パリスの審判 "

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

ムール貝のリングイネ(ロングパスタ)

今回は第2課。フランス人と結婚しパリに住んでいる女性の話しでした。パリで発行されている情報誌 OVNI の紹介もありました。

その情報誌、今月号をちょっとのぞいてみると…。ニュース解説の項目では、「マクロン大統領、仏からの独立問うニューカレドニアを訪問」「米仏英、シリアを空爆」、三面記事では「メトロの駅名変更のお知らせ」「エリゼ宮の引越し、賛成?反対?」、" たべる " の項目は、「" 海の幸のパスタにはリングイネが最適 " と、サラさんはゆずらない」、「人気クラフトビールを格安に手に入れる」、" でかける " の項目は「アンリ・チェルヌスキ-非凡な人生とコレクション」「日本の祭と踊り、パリの公園に」、" よみもの " の項目は、「難民を助けた人たち、無罪に」等々が載っていました。盛りだくさんです。

「 家具付2室 高級アパート 長期望 眺望良 エレベーター 1450ユーロ管込 至急 」なんていう住まい情報もあります
サイトはこちらです。

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上級

今週は(も)少々、脱線しまして…。ですので次回も、" Tous les jours précédents, depuis son retour dans la maison paternellem..." からです。

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2018年10月23日

初級

ティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』(左)と マネの『オランピア』

今日は、補遺 II " A la fois classique et moderne " の後半。テーマはマネの『L'Oympia オランピア』です。

この絵も、前回見た『草上の昼食』同様、サロン ( 官展 ) に出されるや、非難と嘲笑にあったそうです。とは言え、マネは 1857 年にベニス ( フィレンチェ ? ) で、ティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』を観、そこから『オランピア』を誕生させたようです。

ティツィアーノの『ウサギの聖母』(左)と マネの模写(右)

ルネッサンス以降、沢山の裸体画が描かれてきましたが、それはどれも神話や寓意をもとにした理想的な裸体が描かれていたそうです。しかしモネは、当時の生身の女性を描きました。そのために「枠」からはずれることになったのでしょうか。マネ自身は、" 挑発ではなく「今」の「現実」をそのままに描いただけ "と述べたそうです (確か、そのようなことをどこかで読んだ記憶が…)

あくまでもサロン ( 官展 ) にとどまり、古典的な構図を用いながらも、古典の決まりごとからするりと抜けだしたマネ。タイトルの " A la fois classique et moderne古典的であると同時に現代的」はそういうことかなと思います。

© Au Musée d'Orsay Editions Asahi

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中級

ニュイ・ドブ(立ち上がる夜)労働法改正法案に反対する集会
©2016 Photo JOEL SAGET. AFP

今週のテキストのタイトルは " Grèves et manifestations ( ストライキとデモ ) "。 日本語タイトルは「ストとデモはフランスの代名詞」です。

確かに、フランスでは放送局、交通機関、先生、学生、医者、法曹界、警察、普通の市民…ありとあらゆる職種・階層・年齢の人がストライキやデモ ( 集会 ) をするようです ( 「うちの子はしない」と言う方にお会いしたことはありましたが… ) 。フランスの国鉄 SNCF のサイトなどは、列車の運行状況を調べるページに、「ストライキ」という項目をあらかじめ設けていたりします ! ちなみに本日 10 月 29 日のナント - クロワジックは一部ですが、運休していますナア…

一方、小学生向けの子供新聞でも、集会・ストライキに関する記事が山ほどあります。例えば、「ストライキってなあに C'est quoi, une grève ? 」、「どうして君の先生はストライキをするの Pourquoi ton prof fait gève ?」、「お医者さんは怒っている Les médecins sont en colère 」、「どうして ( 仏領 )ギアナの人達は怒っているの ? 」等々...

また「滞在許可証がなくても子供は学校に」というニュースでは、6 才から 16 才までの子供は、親がどんな立場であっても教育を受けられるはずなので、その子供たちを学校に戻して ! 、あるいは友達を本国に送還しないで ! と訴える「集まり」を報じていました。

"滞在許可証のない子供たちを送還させないで"
© www.sudouest.fr 2018

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上級

今週は、第31回目の " Le collier rouge " です。こちらにまとめました。

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2018年10月30日

初級

フォントネー修道院

今回からいよいよ新しいテキスト『パリ-ブルゴーニュ』です !! 。

文法の理屈は分かったけれど使えない、言葉が出てこない、耳に届いたフランス語が理解できない…というないない尽くしを少しでも減らすために、教科書から目を離して、大いに実践しましょう…という意気込み (?) です。が、第 1 課 1 ページ目の文法で早くも「受動態」が出てきました。せっかくだから使いましょう。

「なんかインパクトがあるなあ…おお、びっくりしたあ…すごくショックを受けた…」というのであれば、こんな感じです。

  •   Je suis impressionné(e) (par ~)
  •   Je suis étonné(e) (par ~)
  •   Je suis choqué(e) (par ~)

実際、ラジオの某インタビュー番組で、司法大臣と司会者がこんなふうに語っていました。

  •   Je suis impressionnée par le déferlement du mouvement
  •   運動の広がりに目を見張っています
  •   Vous êtes étonnée par l'ampleur ?
  •   運動の盛り上がりに驚いておられるんですね ?
  •   Vous êtes choquée par la violence du mot ?
  •   言葉の激しさにショックを受けておられます ?

© Paris-Bourgogne Editions Asahi

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中級

今週のテキストのタイトルは "Pèlerinage de Saint-Jacques-de-Compostelle サン・ディアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼 " です。

19世紀には巡礼がほとんど行われなくなっていたそうですが Aux XIXe siècle, le pèlerinage avait presque disparu 、1990年代から、再び巡礼者が増え、2004年には 20万人にもなったそうです Depuis les années 1990, il est à nouveau très fréquenté... en 2004, ils (les pèlerins ) étaient près de 200 000 .。信者だけでなく、ウォーキングをしたい人、一味違うバカンスをおくりたい人、自分への挑戦として臨む人…と巡礼者は多種多様なようです...beaucoup de marcheurs ne sont pas chrétiens...ils parcourent ce chemin pour le plasir de la randonnés, pour passer des vacances différentes, pour se lancer un défi...

J-C.リュファン
『Imortelle randonnée』

J-C.リュファンというアカデミシアンは、パリからの全行程を歩いて、巡礼記を著しました。当初、いろいろな物を背にしょっていたそうですが、ほとんどを送り返し、必要最低限だけで過ごした由。歩いて行くうちに、物だけでなく見えない諸々のものがはげ落ちていったそうです。曰く、自分の「今」を重くしている過去の遺物がはぎとられていった…と。ウ~ム


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上級

今週は『ピエールとジャン』。

ピエールは、診療所と住まいを兼ねたアパートを借りようとしますが、手付金すら払えないことに今更ながら気づき、悶々とします。これまで一体朝から晩まで何をしていたんだ…と Comment avait-il donc passé son temps du lever jusqu'au coucher ? 。弟への嫉妬という蟻地獄には、はまるまいと自制をきかせていましたが...(Pierre) ne voulant point s'abaondonner sur cette pente de jalousie...自分の不遇をかこちます。誰かに慰めてもらいたい…そう思うや以前に寄ったビヤホールに向かいます。お目当ての給仕の娘もいました。ビールのジョッキをはさんで向かい合ってすわれば、娘ははやくもピエールの手を取ってなではじめます。

次回は "Mais déjà il se dégoûtait d'elle,..." からです。

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2018年10月