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2017年10月10日

初級

巻末の文法問題が全部終了 !!次回からはいよいよオルセー美術館の絵を題材にしたテキストです。とても素敵で、深~い(?)テキストですので、楽しみです。

テキスト『フランス、言葉と文化の旅』が終わりましたので、 少々ですが、プレヴェール J.Prévert の『バルバラ Barbara』を読みました。ブレストの街角で、とある語り手(プレヴェール?)が、誰かを待っているバルバラに「覚えてる?」と語りかけています。ただその声はバルバラには届いていません。なにしろ語り手は、バルバラを見るのが、この時が最初で最後。彼女の名前も知りませんでした。ところが、少し先にいる男の人が「バルバラ!」と呼んだのです。バルバラは男の人の胸に駆けこみます。そんなふうにして始まる詩です。詩の後半は、それから数年経ったブレストです。また「覚えてる?」とバルバラに語りかけています…。来週も続きを読みます。こちらでは、イヴ・モンタンが歌っています。作曲はJ.コスマ。

ところで今回は、動詞にかかわる、いろいろな法と時制の活用問題がもりだくさんでした。少々、大変でしたね。しかし語尾の「つづり」や「音」次第で、微妙な気分やら出来事の流れやらを表せるのですから、便利といえば便利。是非とも覚えてしまいたいところです !!!

♣未来形は レ・ラ・ラ・ロン・レ・ロン、
-rai,-ras,-ra,-rons,-rez,-ront
J'y retournerai prochainement. 今度、戻ります
♣半過去形は エ・エ・エ・イオン・イエ・エ、、
-ais,-ais,-ait,-ions,-iez,-aient
J'y retournais souvent avant. 前はよく戻っていたなあ
♣条件法現在は レ・レ・レ・リオン・リエ・レ
-rais,-rais,-rait,-rions,-riez,-raient
J'y retrournarais. (もしかしたら/できれば)戻るんだけど…
♣接続法は - ・ - ・ - ・イオン・イエ・ -
-e, -es, -e, -ions, -iez, -ent
Il faut que j'y retourne.もどらなくちゃ

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中級

今週は"Petit Nicolas"を読みました。 "Un souvenir qu'on va chérir (大切な思い出の記念写真)です。

今日は記念撮影の日。「明日はきちんとした格好で髪もとかしていらっしゃいね」と先生言われ...elle nous a dit aussi de venir bien propre et bien coiffés、ニコラはテカテカの整髪料を頭につけて登校。ジョフロワはお父さんに買ってもらった"火星人"の服を着てやって来ました...Geoffroy...était venu habillé en martien 。

ニコラ達は、みんながきちんと写るよう、倉庫に踏み台をとりに行きます。が、真っ暗な倉庫で、悪ふざけをしたので、顔も服も汚れてしまいました。それを見た先生は、「まあ、みんな真っ黒じゃないの」と自分のおでこをパチンと打ちます elle s'est franppé le front avec la main. "Mais vous êtes tout noirs", elle a dit 。

顔がすっぽり覆われた火星人の恰好をしたジョフロワは、ほうらそれ見たことか、だからみんなも火星人の格好をして来ればよかったのに!! と得意気。先生はジョフロワを見て、目を吊り上げます。両耳をひっぱって、ちょっとお仕置きをしたいところですが、残念ながら火星人のマスクはまん丸顔で、耳がありませんでした J'ai vu que la maîtresse avait bien envie de tirer les oreilles de Geoffroy, mais il n'y avait pas de prise sur le bocal 。

そんなこんなのてんてこ舞いで、写真屋さんが待機しているもののなかなか撮影ははじまらない…という愉快な一話でした。

この続きはまたいつか読むこととして、来週からは 『A la page の2013年度版』を読んでいきます。

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上級

今週は "l'Etranger" です。

ムルソーは父親を知りませんが、母親が「おまえの父さんは、死刑を見に行って家にもどってきた後、吐いた...il était allé voir exécuter un assassin...au retour il avait vomi ...」と話していたのを覚えています。当時は、情けないと思いましたが、今は、それは自然なことだと思うようになりました。

ムルソーは考えます。「自分が自由になることはあるのだろうか」。自由になって、誰かの死刑を見て、吐く…そんな俗悪な想像をはたらかせながら、ムルソーは寒気をおぼえ j'avais si affreusement froid 、歯をガタガタならしながら、毛布にくるまります je me recroquevillais sous ma couverture... je claquais des dents 。

道理を欠いた想像なら、他にもあります。死刑囚にチャンスをあたえる法律を練ってみたのです。死刑の仕方は毒殺とし、10回に1回は死をまぬがれる、という法律です。死刑囚には、そういうチャンスがあることを教えておかねばなりません Lui(=le condamné) le(=la chance) saurait, c'était la condition 。そうすれば死刑囚は希望をいだくことができるのですから。一方のギロチンには、希望はありません。一刀両断。万が一、うまくいかなければ、もう一度、刃を落としなおせばいいのです Si le coup ratait, par extraordinaire, on recommençait 。とすると、死刑囚は一回で確実にすんでほしいと願わざるをえません...il falait que le condamné souhaitait le bon fonctionnement de la machine 。皮肉なことに、死刑囚が死刑に加担していることになります le condamné était obligé de collaborer moralement 。

ムルソーの夢想はまだあります。新聞に載っていた処刑写真を思い出したのです je me suis souvenu une photographie publié par les journaux à l'occasion d'une exécution 。死刑台は高いところにあるものと思い込んでいたのですが、実際は地面に置かれていました。空に昇っていくように、死刑台に上る…そんな想像は消え、ひっそりと、しかし確実に殺される…そんな光景を思い起こさざるをえませんでした on était tué discrètement...avec beaucoup de précision 。

もう一つ、どうしても頭から払しょくできないのは、「夜明け」のことでした。死刑執行人が来るとすれば、それは夜明けだからです。思わず自分の心臓の音に耳をすませます。

次回もムルソーの独り言が続きます。Je n'ai jamais eu de véritable imagination からです。

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2017年10月17日

初級

今回から新たしいテキストです!! オルセー美術館のいろいろな絵を堪能したいと思います。まずは建物のお話しから。

オルセーはもともとは駅。1900年の万博のために建てられ、ホテルや豪華なレセプションルームも備えていました。しかし時代の流れに追いつかず、ホームの長さが足りなくなっために駅としての役割を終えます。ド・ゴール将軍は政権復帰の会見に、かの絢爛豪華なレセプションルームを使ったそうですが、その後は捕虜の受け入れ施設や映画の撮影などに使われました。そして1971年。解体が決まっていましたが、予定されていた建物の建築許可がおりなかったのだそうです。危うく解体されるところだったオルセーは、1986年に美術館として日の目をみた…のだそうです。

ところでかの美しいレセプションルームは、非公開ながら、今も美術館の上階に残っているそうですヨ。

こちらのサイトでは、オルセーの写真が次々と繰り出されて、建物が駅から美術館に変身していく様子を見ることができます。おすすめです。

© 『オルセー美術館にて』 Editions Asahi

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中級

©エリゼ宮(大統領官邸)の門

今回から新しいテキストです。第1課のテーマは『ガリアの雄鶏』。

ガリアといえば、"Nos ancêtres les Gaulois (私達の祖先ガリア人)" という表現を時折、耳にすることがあります少々問題のある表現ともされていますが…(1)。またカエサルの『ガリア戦記』という本もありますね。どちらにしても、ガリアはローマ人による呼び名で、フランス ( アルプス山脈の向こう側にある地 ) を指していたそうです。

しかし同じくローマでは雄鶏のことを gallus と呼んでおり、音が似ていることから(性質も似ていることから?)、ガリュス ( 雄鶏 ) と ガリア ( =フランス ) が結びついたのだそうです。

フランスサッカー連盟
© https://www.fff.fr/

怒りっぽいし coléreux, 空威張りするし fanfaron, うるさいし criard と揶揄されて、ナポレオンもヴィシー政権も、鶏は気に入らなかったそうです。逆に、フランスの王様たちは、夜の闇をはらい、高らかに歌いながら朝陽をむかえる鳥と考えたとか…。そして共和制では、庶民の鳥として歓迎された…そうです。

ついでながら…鶏の鳴き声は cocorico です (も一つついでにアヒルは coin-coin ) !!

(1) かつての植民地教育で常套句になっていたり、排外主義的に使われることがあるからのようです。

© A la page 2013 Editions Asahi

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上級

今週は、第十一回目の " Le collier rouge " です。こちらにまとめました。

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2017年10月24日

初級

La Seine et
la cathédrale Notre-Dame

第二課はヨンキントの『セーヌ河とノートルダム大聖堂』です。

テキストは、とても易しいフランス語なのに、内容はリッチ !! です。こんな具合です。「聖堂と河が絵の中心にあります。川沿いには建物。いずれも5-6階です。河にはサン・ミッシェル橋。橋げたに3つのアーチがあって、絵の大部分は空…」。

クールベの描いた
ヨンキント像

見た通りを言葉に置き換えています(=description : デスクリプション)。デスクリプションすることで、いろいろものが見えてきますね。

ところで、ヨンキントの絵は、印象派にしては、タッチが密すぎるのだそうです Les détails sont trop minutieux 。ですが、テーマの選び方や光の描き方などが、印象派の先駆けになっているのだそうです。

© 『オルセー美術館にて』 Editions Asahi

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中級

© 2017 Milan Presse

第二課のテーマは『右と左 La droite et la gauche 』。

今年の3月に同じ題の子供新聞を読みましたが、あらためて。

「右・左」の言葉の由来はフランス革命。国民議会で、アンシャンレジームの特権や王の権限を保守したい議員が右にすわり、それに反対する改革派が左に座ったことから、左右のすみ分けができました。

テキストは「日本に右派左派がありますか ? 」という質問で終わっています。フランスの各紙をちょっと覗いてみると、ついこの間の日本での選挙について…右派大勝と報じています…。

© A la page 2013 Editions Asahi

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上級

"The Stranger"
by L.Visconti

今週は、" L'Etranger " です。

ムルソーは、自分の心臓の鼓動がとまる瞬間を想像してはみるのですが、うまくいきません J'essayais pourtant de me représenter une certaine seconde où le battement de ce coeur ne se prolongerait plus... 。

死刑執行人がやってくるとすれば、それは夜明けです。寝ているところを、突然、起こされたくはありません。ですので寝ずに過ごすことが多くなりました。夜は耳をそばだて、どんなにわずかな物音でもドアに駆けより、耳を押しあてます je guettais ... ... ..., le moindre glissement me jetait à la porte...l'oreille collée au bois...。そして自分があえぐように息していることに気づき、慄然とします...(j'attendais...jusqu'à ce que) j'entende ma propre respiration, effrayé de la trouver rauque...。

日中は、恩赦について思いめぐらします。最悪の仮説をたてます。つまり恩赦がえられなかった場合 Je prenais...la plus mauvaise supposition : mon pourvoi était rejeté 。当然、死ぬことになります " Eh bien, je mourrai donc." 。

しかし今死のうが、20 年後に死のうが、死ぬのは同じ。20 年、生きられたかもしれないと考えると、胸がつまりはするものの、その20 年後には、また同じ思いがよぎるはずと考えることで、気持ちを落ちつかせます。

次に良い方の仮説をたててみます。つまり恩赦がくだった場合。想像してみるだけで、からだが熱くなり、声を張りあげたい気持ちになります。が、その高ぶりは抑えねばなりません Il fallait que je m'applique à réduire ce cri 。そうでないと、到底、最初の仮定を静かに受け止めることができなくなるからです ...Il fallait que je sois naturel...dans cette hypothèse, pour rendre plus plausible ma résignation dans la premiére 。

興奮を抑えることができたときは、わずか 1 時間ほどですが平静をえることができるのです。千金に値する 1 時間です Quand j'avais réssi, j'avais gangé une heure de calme. Cela, tout de même, était à considérer

次回は C'est à un semblable moment que j'ai refusé... からです。

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2017年10月31日

初級

再び、第二課の『セーヌ河とノートルダム大聖堂』(ヨンキント)です。

La Seine et
la cathédrale Notre-Dame

練習問題とディクテをしました。ディクテでは、ヨンキントが描いたセーヌ川と今日のセーヌ川を見比べました。ヨンキントが描いたのは 1864 年 !!      150 年の隔たりがあるとは…。

来週はシスレーの『カナル・サン・マルタン』です。お楽しみに !!

© "オルセー美術館にて" Editions Asahi

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中級

© CNRS Editions

今回のテーマは『仏独の友好関係 』。

過去において戦争を繰り返してきフランスとドイツ。テキストは、「今日、友好関係にあるのは多くの努力の結果」と述べています。

1963年、ドゴールとアデナウアーのあいだでエリゼ条約(独仏協力条約) が結ばれたのが出発点だそうです。その結果、共同のテレビ局や企業、部隊 ができ Depuis, les deux pays ont créé une unité militaire commune( Brigade franco-allemande ), une chaîne de télévision commune ( ARTE ) , des entreprises communes ( EADS ) 、言語教育の促進も図られ、さらには共同の歴史教科書が作られました。

この歴史教科書制作の提案者は高校生だったそうです。エリゼ条約の40周年の記念行事に参加した高校生たちです。ギムナジウム16校とリセ20校の550人が、「相互理解のためにすべきことは何か」という課題に対して、共通歴史教科書を作ることを提案したのだそうです(1)若者から声が上がったこと、その声を両政府が聴き入れたこと、そして提案が実現したこと…すごいです…

(1)「歴史対話の内と外-ドイツの経験から」近藤孝弘著

© A la page 2013 Editions Asahi

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上級

今週は、第十二回目の " Le collier rouge " です。こちらにまとめました。

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2017年10月