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Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux. Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.

かまくらフランス語教室


備 忘 録


BONNE ANNÉE

本年もどうぞよろしく
お願いいたします

Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.
かまくらフランス語教室 Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée
備 忘 録
sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux.

2025 年 1 月 7 日

中級

前回に続いて今回も、小学2年生のフランス語の教科書を読んでみました。

「文の始まりは大文字」「句読点をつけよう」というテーマの第 4 課です。 Plaçons un point et une majuscule dans le texte pour qu'il se lise mieux 読みやすくなるように次の文にピリオドと大文字をいれなさい という問題
下の最初の文はとても読みにくいのですが、ピリオドをいれて、大文字を使えばすっきり。読みやすくなりました !!

Lentement le petit champignon soulève la feuille qui le cache maintenant il se dresse tout fier sur son pied.

Lentement le petit champignon soulève la feuille qui le cache .   Mmaintenant il se dresse tout fier sur son pied.
( 葉っぱの下に隠れた小さなキノコが葉っぱをゆっくり持ち上げています。そして今ではピンと立っています。)

以上、小学2年生の教科書でした !!



上級

今週は『影泥棒 Le voleur d'ombres 』です。

前回は、4年生になった「僕」の医学部生活の話しでした。学業とインターン、夜勤・・・と忙しく過ごしています。同学年のソフィーとは、双方、忙しすぎて、どういう関係なのかをあやふやにしたまま相棒としてつきあっています。そのソフィーが、一人の患者の男の子について話しはじめました。2週間、食事を拒絶しているのだそうです。

* * *

男の子は今や点滴にたよっています。いろいろな医師が診ましたが、拒食の原因は不明のまま・・・ソフィがそう語るのを聞きながら、僕は、僕たちの前で遊んでいる女の子を漫然とながめていました。女の子は石蹴りをしているようにも見えましたが、両足をそろえて飛びはねているようすからすると、どうやら自分の影と遊んでいるようでした。

僕はそれを見て、ソフィーに男の子をこの中庭に連れてきて欲しいと頼みました。なかなか賛成してくれませんでしたが、ようやく男の子を捜しに病棟に戻っていきました。

この間、僕は女の子に、他言はしないようにと念を押しながら、あることを頼みました。

ソフィーに連れられて車椅子に坐った男の子がやってきました。僕はソフィーに他の患者を診に行くよう促しました。

ソフィーがいなくなったところで、僕は男の子を抱き、芝ふに腰をおろし、男の子の背中に陽があたるようにしました。痩せこけて青ざめた顔の男の子は、僕の胸に体を委せています。こうして男の子の影と僕の影とが重なりました。

僕にあの影の力がまだ残っているかは定かではありませんでした。しかし、僕は尋ねてみました。「身がやつれていくのに、どうして食事をとらないの」と。するとささやく声が返ってきました。男の子の声なのか影の声なのかはわかりませんでしたが、僕は拒食の理由を理解しました。

やがてソフィーが戻てきました。石蹴りの女の子は僕がお願いした通りに、男の傍に寄りそってくれました。

次回は p134 の " Le petit garçon s'était entiché d'un lapin, un animal devenu son confident ...からです。

© " Le voleur d'ombres ", Marc LEVY, Edition Robert Laffont

2025年1月14日

中級

今週もふたたび小学校の教科書から。「 "音節" を学ぼう」です。

単語はどれも "音節" と呼ばれる部分からなっています Chaque mot est formé d'une ou plusieurs parties appelées syllabes
たとえば Képi ( つば付きの帽子 )pi の二つの音節の単語です。
Animal は Animal の三つの音節の単語です。…とこんな感じです。

練習問題は、例えば…「音節を組み合わせて単語をつくろう Réunis deux syllabes pour trouver des mots 」などなど。

[ che, son, jo, min, mai, li ]
はいかがでしょう。

答えは、maison, chemin, joli 。二音節の単語が三つできました !





© Hirondelle 2024 Editions Asahi



上級

今週は、ミュエル・バルベリ Muriel Barbery の『優雅なハリネズミ L'élégance du hérisson 』です。

前回は、パロマが、同じマンションに住むご婦人たちとその飼い犬とについて語るくだりでした。

俊才少女パロマは『この世の運動 ( 人や物の動き ) 』を記すことを自分に課しています。マンションの 1 階で起きた二匹の犬の出会いと、その時の飼い主たちの動きは、まさに『この世の運動』に記載されるべきできごとでした。

というのもネプテューンがエレベーターから降りると目の前にアテナのおしりがあり、ネプチューンは待ってましたとばかりに、アテナに飛び乗ってしまったのです。二人の御婦人は慌ててリードをひっぱり、犬を引き離そうとします。…と前回はここまで。

***

それ以後の顛末は、パロマにとってまさしく特筆に価するものでした。二匹を引き離すには、エレベーターの前は狭すぎます。そこで飼い主の二人は二匹をひきずって広いフロアへと移動。ネプチューンは⼀端は、姿勢をくずしたものの、すぐに持ち直してアテナにしがみついたままです。ですので両婦人はここぞとばかりに、リードを力一杯ひっぱります。

その時でした。バドワーズさんが足をすべらせ、足首をねじったあげくに倒れてしまいました。犬たちは、自分たちの上にバドワーズさんが倒れてきましたから、ひとたまりもありませんが、アテナは地べたに押し潰されたおかげで、ネプチューンの縛りから逃れることができました ...Athéna, en s'écrasant au sol,, a échappé à Neptune. 。もちろんネプチューンの方は飼い主の足首の痛みなどはおかまいなしに、アテナ(のお尻)の方へとリードを引っぱり続けています。

ちょうどその時でした。ミシェルさん ( = ルネ )が管理人室から出てきました。バドワーズさんの足首がカボチャと化しているのを見て、すぐに救急車を呼んでくれました。

ところで話しは飛びますが、我家の両親のトイレにはフランシス・ベーコンの絵が飾られています。便坐にすわった人物の絵です。我家ではそれぞれが自分専用のトイレをもっているので (!)、ベーコンの絵を毎回見るわけではないのですが、あまり気持のよい絵ではありません。

どちらにしても、バドワーズさんにかんしては、まるでスローモーションでも見るよう倒れていったのです。まるで糸の切れた操り人形のようでした。膝、腕、頭が奇妙な角度に曲がり、足首をねじらせ、そのねじれと同じ方向に身体も倒れていったのでした。ただバドワーズさんのポニーテールだけは反対側に倒れていました。この姿はまさにあのベーコンの絵そのもの。

とするならバドワーズさんの転倒は『この世の運動』に記載されるべき出来事と考えました。…が、しかし結果はどうでしょう。ネプチューンは望みを果たせず、散歩も棒に振ったのです。『この世の運動』に書き留めることはあきらめました。







次回は p81 の " Prophète des élites modernes ; Ce matin, en écoutant France Inter, j'ai eu la surprise... からです。

© " L'élégance du hérisson ", Muriel Barbery , Editions Gallimard

2025 年 1 月 21 日

中級

新しいテキストが届くまでの " つなぎ " で、今週も、小学2年生 ( ! ) のフランス語の教科書を読みました。なかなか面白いです。
前々回には 26 個のアルファベット文字とその順番について学びました ( あくまでも小学生向けの教材です !! )。ですので今回は、アルファベット順に単語が並んでいる辞書を使う練習。題して「辞書を開こう Ouvrons le dictionnaire 」。

聞こえてきた単語がどうつづられるのかが分からないとき、そんな時は辞書を開きます。
Le mot ' table ' : tu entends au début le son [t], tu le retrouves à la lettre ' T '.
たとえば table 。一番最初に聞こえる [ t ] です。ですので、" T " のアルファベット文字の箇所をさがすと、そのつづりを見つけることができます 。

でも要注意。たとえば
[ s ] erpent (ヘビ)と聞こえたら、' S ' の文字の箇所をさがします。でも
[ s ] erise (イチゴ)はどうでしょう。' C ' の文字のページを見ないといけません

と、小学校生時代を思い出しながらの教室でした !!



© Classe et Grimaces



上級

今週は『影泥棒 Le voleur d'ombres 』です。

前回は、僕と同期のソフィーが思いあぐねていることを僕に語るくだりでした。
小児科で臨床医学をまなんでいるソフィーですが、彼女が診ている子共たちのなかに食事を⼀切うけつけない患者がいます。口にしたとしても、もどしてしまう、ということが二週間続き、点滴のみにたよる状態になってしまいました。医師たちも原因がわからず、手をこまねいているとのこと。

僕はソフィーのその話しをききながら、ふとあることを思いつきました。かつて僕は他人の影と話すことができるという不思議な力をもっていました。それが今もできるかどうかは定かではありませんでしたが、男の子の影と話してみようと心の中で決めたのです。

ソフィーは男の子を連れてくることをなかなか承知してくれませんでしたが、ようやくのこと少年を車椅子に乗せて来てくれました。ソフィーが仕事場に戻るや、僕は男の子を抱き、日向に腰をおろし、男の子の影から食事を摂れなくなった理由を聞くことができました。以上が前回までの内容

***

ソフィが男の子を迎えに戻ってきました。そして僕は影から聞いた、男の子が絶食している理由を伝えました。その理由は…

男の子の家は農家で、ウサギも飼っていました。男の子にはとりわけ大事にしているウサギがいましたが、ある時、行方不明になりました" Le petit garçon s'était entiché d'un lapin... ... ...Seulement voilà,... le lapin s'éait fait la belle..."。そしてある晩の夕食後に、あ.母さんが皆にむかって「今日のウサギの煮込みは美味しかったかしら」を尋ねたのでした。
それ以後、男の子は、償いをしてウサギのもとに行くことしか考えなくなったのだそうです。

こうして原因が究明できたからには、あとは解決方法をさぐればよいのですが、ソフィーは懐疑的です。どの医者もわからなかったことが、とうして僕にわかったのか・・・。夜勤を終えると「何時でもいいから、私の家に寄って」というソフィーのメモがありました。朝6時、彼女の家に行くと、眠気眼のソフィーが男もののシャツをきて迎えいれてくれました。まだ男の子の絶食の理由が解明できたことをいぶかしがっていましたが、まずは男の子の命を救うことが先決です。どうするかを考えました。

男の子の両親に、男の子が可愛がっていたのと似たウサギをできるだけ早く持ってきてもらい、男の子に見せるというアイデア。生き物を院内に持ち込むことはできませんから、夜中に決行することにしました。母親の服のポケットにかくれたウサギは、うまく救急外来の受付を通過することに成功しました。

次回は p139 の " Je consuisis les parents à travers les couloirs, veillant à éviter les infirmières de garde ...からです。

© " Le voleur d'ombres ", Marc LEVY, Edition Robert Laffont

2025年1月28日

中級

今週は子供新聞の記事を 3 つ読みました。
『どうしてクリスマスにもみの木を飾るの ? " Pourquoi on décore un sapin à Noël "』、
『これが世界で一番高値のバナナです "Voici la banane la plus chère du monde " 』、
『どうしてプラスチックは汚染源になるの " Pourquoi le plastique, ça pollue ? " 』の 3 つです。

* * * *

クリスマスにもみの木を飾るという伝統はいつ始まったのでしょう。われこそ元祖 ! といいはる地域は少なくないようです。歴史家によれば始まりは 16 世紀のアルザス地方だったそうです。かつてはリンゴやお菓子なども飾ったそうで、ネズミが上ってこないように、もみの木を天井からつるしていたとか !! A l'époque, les gens les décorent avec des petites pommes rouges, des bonbons, des gâteaux... Pour éviter d'attirer les rats, les premies sapins sont accrochés au plafond !



© 2025 Milan Presse



上級

今週は、ミュエル・バルベリ Muriel Barbery の『優雅なハリネズミ L'élégance du hérisson 』です。

前回は、ネプチューンがアテナに惚れて ( ? )、アテナに馬のりになってしまった話しでした。ネプチューンとはディアヌ・バドワズさんの飼犬。アテナはアンヌ・エレーヌ・ムリスさんの飼犬です。両人とも⾃分の犬には品よく振る舞うことを課しているのですが、特にネプチェーンはそんな飼い主の気持ちなどおかまいなし。ですのでアテナのおし○のにおいを大変な勢いで嗅いだ上に、アテナに馬のりになってしまったのでした。

あわてた両飼主は、2 匹を引き離そうと思いきりリードを引っ張っぱります。ディアヌさんは、身体をねじらせて倒れ、おまけに足首を、音をたてる程、ねじらせてしまいました。足首はカボチャのように腫れ、ディアヌさんは救急車で病院へ運ばれました。

「私」(=コロンブ)はこの⼀部始終を見ていたのですが、ディアヌさんのねじれにねじれた身体は、かのフランシス・ベーコンのデフォルメした絵を思い起こさせました。この顛末は、私の『この世の連動日誌』に書き留められるべき出来事だったのですが、思いを遂げられず、散歩を棒にふったネプチューンのことを思い、日誌に記すことは断念しました。前回はここまで。

----以上、コロンブの独白終わり ---

* * *

現代エリートたちの預言者
(以下、ルネの語りです)

(=ルネ)はいろいろなジャンルの本や映画や音楽を貪欲に楽しんでいます。こだわりません。こうした態度は、私が庶民の出で、独学だったせいだとずっと思っていました J'avais jusqu'alors attribué à ma condition d'autodidacte prolétaire les raisons de mon éclectisme culturel 。しかし、この思いこみは間違いだったようです。ラジオでそう言っていました。

読書だったら、私はどんなジャンルの本も読みます。歴史、哲学、政治経済…。一番読むのは文学です。猫のレオンの名は、トルストイからもらいましたし、その前の猫のドンゴは、『パルムの僧院』のファブリス・デル・ドンゴからとりました Mon chat, Léon, se prénomme ainsi parce que Tolstoï . Le pécédant s'appelelait Dongo parce que Fabrice del. 。最初に飼った猫はカレです。アンナ・カレーニナからとりました。でもそのことを見抜かれてしまわないよう、カレと呼んでいました。かくのごとく私にとって、スタンダールや 1910 年以前のロシアの作家は格別なのです。

でも実は、なにを隠そう探偵小説も大好きです。コナリー ( マイクル・コナリ ) やマンケル ( ヘニング・マンケル ) を読んでいる時に、ドアの呼鈴を鳴らされたりすると、読書を中断せねばなりません。これはつらい。しかもロサンゼルス市警察のハリー・ボッシュ刑事が瞑想中というくだりで、「中庭にごみのにおいが漂っている」などという用件で呼鈴をならすのですから…。

映画については、私の折衷主義はまさしくパワー全開です。特にアメリカとイギリスの娯楽映画が好みです。

次回は、p82 の Greenaway suscite en moi admiration, intérêt et bâillements tandis que... からです。

© " L'élégance du hérisson ", Muriel Barbery , Editions Gallimard