2022年10月4日
- 初級
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今週はいろいろな場面でどう言ったらよいかの練習。
♥ コンピューターの調子がよくありません。見てもらえないか友達に頼むと、O K してくれたのですが、その前にまずは買物にでかけたいとのこと… " Il accepte mais il doit d'abord faire une course "。はて、どんな対話になるでしょう。
♥ 友達と選挙戦について語っているのですが " Vous discutez avec votre ami à propos de la possible victoire des écologistes aux élections "、あなたは自然保護派の候補者たちが当選すると確信。しかし友達は落選と踏んでいます。さて、両者はどんなやりとりをするのでしょう…とこんな感じの「場面」をめぐる練習でした 。
© Maestro 2, Editions Asahi
- 中級
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今週はサーカスの出し物の動物についてです。
かつて、巡業のサーカスがやってくると町や村は活気づき、人々は大いに喜んだとのこと " Avant quand un cirque itinérant arrivait dans un village ou dans une ville en France, il était bien accueilli. C'était une joie pour les habitants...。
しかし今日では、動物をサーカスの出し物として使うことが問題視されています。本来の生き方とは違う生き方を強いていることや、その扱い方に反対の声があがっています。一方で、サーカスで生まれた動物はもはや野生ではないし "...les animaux naissent en captivité et ils ne sont plus sauvages..."、きちんと養われている、という擁護派もいます。
動物を本格的に調教して見世物にするようになったのは 19 世紀からだそうです " Les numéros avec les animaux sauvages dans les cirques ont commencé au XIXe si'ecle " 。時はまさに植民地時代でした。2021 年、議会で動物保護法が可決し、2024 年からはペットショップでの犬猫売買が、また2028 年からはイルカやシャチのショー、巡業サーカスでの動物の演目は漸次なくなることになっているそうです。
© A la page 2022, Editions Asahi
- 上級
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今週は『Le chapeau de Mitterrand ミッテランの帽子』です。
ベルナールが発音の仕方を指摘したため、歓談の場が一挙にしらけてしまいました。ベルナールは自分でもどうしてそんなことを言ってしまったのかわからないでいます。言葉がひとりでに口をついて出てきたのです La phrase était venue toute seule。「もしかして左派に寝返ったのか Seriez- vous devenu de gauche...Vous avez vire votre cuti...? 」等々、会食者からはいろいろいやみを言われましたが、ベルナール自身は、不思議と心が平穏に満たされ、口元に笑みをたたえていました。
「ミッテランの何がまずいと思っているのかね。私たちはずい分昔からこうして会食しているが、ミッテランが大統領になっても何も変わっていないじやないか 」と、ミッテランを擁護。「組閣ではうまく共産党さえも手なずけたし、ゴルバチョフやヘルムト・コールばかりかサッチャー、レーガンともうまくやっている。それに何より、国民に好かれている…」。
シャルロット( ベルナールの妻 ) はテーブルの下で、ベルナールの脛をおもいきり蹴ります。ハイヒールのかかとは時に強力な武器となるのです。ベルナールは天井を見上げただけで、脛をなでながら、会食者の異議に次々と反論していきます。
ホストのヴォノワが「ミッテランは、マキャべリのように狡猾だ」とくさせば、ベルナールはマキャベリを引用します。「君主は、民のおかげで君主となるのだ。君主は民と友愛の念で結ばれていなければならない。君主が逆境のなかで見いだすことができる力があるとすれば、それはただ一つ、民の愛情だ "...l'affection du peuple est la seule ressource qu'un prince puisse trouver dans l'adversité "」と。
ラルニ大佐はもはや怒リ心頭。時代が違えば、決闘で果たしあいをしているところだ "...en d'autres temps les hommes réglaient leurs querelles sur le pré ! "、とベルナールに毒づきます。ヴォノワ夫妻が躍起になって、ラル大佐の怒りをしずめたところでお開き。それぞれが別れのあいさつを交わすなか、ベルナールはコートをはおり、黒いフェルト帽をかぶります。帽子の裏の金で縫いとったイニンアルが BL ( ベルナール・ラヴリエル ) から FM に変わっているとは、露知らず…。次回は p133 "A minuit et demi, tandis que son épouse entrait dans un sommeil agité..." からです。
© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu
2022年10月11日
- 初級
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今週は19課。発見や発明について少々。
文法は「受け身」の復習です。ルイ・パスツール Louis Pasteur は " 低温殺菌法 la pasteurisation " を発見しました。点字 braille や映画 cinéma 、コンタクトレンズ lentilles cornéennes 等々もフランス生まれ。食品の保存用の瓶詰めもです。ナポレオンが軍用技術として長期保存法を公募したからだそうで、発明者は N.アペールさん。
蛇足ながら、点字 braille の発明者は L.ブライユ L.Braille さん。コンタクトレンズはダンビンチも考えていたらしいですね…で、これらをフランス語の受け身でいうと、
- La pasteurisation a été découverte par Louis Pateur.
- La boite de conserve a été inventée par N.Appert
© Maestro 2, Editions Asahi
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今週は 6 課の『動物のいないサーカス』の副教材で子供新聞を読みました。タイトルは、「このキリンは売り物ではありません Cette girafe n'est pas à vendre 」です。こちらに載っています。
40年以上前に、" 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約 ( ワントン条約 ) la Convention sur le commerce international des espèces de faune et de flore sauvages menacées d'extinction" が調印されたそうですた。絶滅が危惧される動植物の売買を禁止する条約です。これによって 3万5千以上の種が保護されています。キリンもその一つです。30年前には 15万頭いたのですが、今日では 2/3 に減っているそうです Il y a trente ans, sa population atteignait 150 000 individus contre moins de 100 000 aujourd'hui.。殺されたキリンは、いろいろな製品にされ売買されているとのこと。とてもつらい話しです。人間が生き物や資源をわがもの顔に消費してきたつけは結局、人間に戻ってくるのかもの知れません ネ …。
© A la page 2022, Editions Asahi
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今週は『Zazie dans le métro 地下鉄のザジ』です。
フェドル・バラノヴィッチは、商売道具のバスを追突されて、プンプンしながら車をおります。「この田舎もんが…家畜の世話でもしてろってんだ ...un provincial...vous feriez mieux d'aller garder vozouazevovos (原文ママ)(= vos oies et vos veaux ) 」 と叫ぶと、ザジも叫びます。「フェドル・バラノヴィッチさんじゃない !! 」と。
お巡りのトルスカイヨンも車からおりてきて、仲裁をしようとしますが、フェドル・バラノヴィッチは「あんたは、追突した方の車にいた。だから不公平だ」と調停をことわります。「ならぱ好きにしろ " Eh bien, démerdez-vous " とトルスカイヨンは去っていってしまいました。
* * * *
場面はかわり、カフェ・デ・ドゥ・パレのテラス。
ガブリエルが長広舌をふるい、観光客が真剣に聞き入っています。「人生ははかない。なにを耐える必要があろうか。出世しても顔に泥を塗られるし、カリフラワーはくさいし、木馬はじっとしたままだし、etc,etc... 。しかし、こんな悩みはみな、あの青い空にふっとんで消えていってしまうものなのだ。なにしろ悪い細胞が増殖したり、無責任な弾丸が飛んできたりするからね ?▼¤♯!☆?」と、チンプンカンプンな演説をぶっています。しかしすぐに付け加えます。「私はこのような思索をよくするのだが、しかし同時に、チュチュを着て、客に腿を披露したりもしている。元来、毛深いが、プロとしてきちんと剃っている "...j'ai bien gambergé...tandis que vêtu d'un tutu je montre...mes cuisses naturellement assez poilues...professionnellement épilées" 。もしお望みとあれば、ぜひ今晩にも私の店へおいでいただきたい」と。
* * * * *
そこへザジとムアック婦人とトルスカイヨンがやって来ます。お巡りのトルスカイヨンは、ガブリエルに対してこうたずねます。ガブリエルが観光客たちに誘拐されたからです。「お怪我は ?」。やや尋問調に「拘束はされていませんでしたか」とも。ガブリエルは、「最初はともかく、次第にこの客たちを手なずけることができた」と答えますが、こうも付け加えます。「とはいえ、私は元来、お巡りに鼻をつっ込まれるのが大嫌いでね」と " Il ajouta pour conclure qu'il détestait que la police fourrât son nez dans ses affaires..." 。そして例のフィオールが香るハンカチをとり出します。あまりの臭いに、鼻がひん曲がってしまったトルスカイヨンは " 気をつけ " をし、180 度、向きを変えて、去っていってしまいました。
次回は p151 " --- Comment que tu l'as mouché, dit Zazie 'agrave;abriel en se faisant une place à côté de lui" " からです。
© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio
2022年10月18日
- 初級
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今週も 19 課。受動態の約束事を少々。
受動態といえば、être + 動詞過去分詞 でした。その受動態を現在だけでなく、過去、未来…と時制をかえるには…。そう難しくありません。être だけを望む時制にすればよいのです。たとえば、
現在 Le mouton est dessiné 過去 Le mouton a été dessiné 半過去 Le mouton était dessiné 未来 Le mouton sera dessiné © Maestro 2, Editions Asahi
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梨顔のルイ・フィリップ王
今週は 7 課『 La Caricature 風刺画 』です。
フランスの風刺画の伝統は長いそうですが La caricature a une longue tradition en France...、とくに盛んになったのは 19 世紀とのこと。革命後、共和制 épublique → ナポレオンの第一帝政 empire → ふたたび王政 ( 立憲君主制 ) monarchie → のちに第二帝政…と政治体制がつぎつぎと大きく変わりました。当然批判も多く、それにたいする規制も強かったそうです。事実、七月革命のきっかけになったのは、シャルル 10 世の新聞に対する検閲だったそうです "...c'est la censure de la presse par le roi Charles X qui a provoqué la révolution de Juillet "。
やがて風刺新聞 le journal satirique La Caricature が生まれ、ドーミエ Honoré Daumier などがおかしくも辛らつな多くの絵をえがくようになったそうです。
権力からの " 表現の自由 " は大切ですが、時には、一つのおなじ絵がことなる文化圏では、ことなる理解をえることがあるようです。シャルリ・エブド社襲撃のような大きな事件の引き金になることもありました ネ 。
© A la page 2022, Editions Asahi
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今週は『Le chapeau de Mitterrand ミッテランの帽子』です。
ラヴァリエール夫妻は自宅にもどります。妻のシャルロットは鎮静剤を飲んで寝室へ。ベルナールは一人、居間でコニャックを飲んでいます。そして昼の会食のことを思いかえしています。ミッテランの名の呼び方を訂正しただけで、皆から総スカンをくってしまいました。別れ際には「かつてであれば、野原に出て果し合いをしているところだ "En d'autres temps, les hommes réglaient leurs querelles sur le pré " 」とつめ寄られもしました。当意即妙に、「そりゃあ野原に出ればあんたみたいな間抜けなロバがたんといるにちがいないが…」と答えられれば良かったのですが、そこまでは気が回りませんでした。
帰り際、タクシーのなかでシャルロットが、「私たちの友達を皆、怒らせてしまったじゃないの」とベルナールを責めました。しかしグラスを手にしたベルナールはふと考えます。今日集まった面々は、本当に友達なのだろうか…と。「確かに似たような境遇で育ち、おなじ学校に通い、同じように遊びはした。が、だからといって友達といえるのか。モンテーニュとラ・ボエシー (1)、サン・テクジュペリの星の王子さまとキツネ…、友達の在り方はいろいろだが、あの会食者たちは私を餌食にするハイエナではなかったか…」。
それにしても昼の食事のなんとまずかったことか。それに比して、子供の頃に、使用人のアンリエットがつくってくれた郷土料理は実に美味しかった。私や従兄弟姉妹たちはまずは、菜園で野菜を見せてもらい、それから大テーブルについた。ポトフ pot-au-feu やら、肉のクリーム煮 blanquette fondante 、骨付き仔牛のトマト煮 osso-bucco …どんなシェフもかなわない料理だった。
次回は p135 "Le temps avait passé, au décès de ses grands-parents..." からです。(1) モンテーニュは、16世紀の思想家。『随想録 (エセー) 』の著者。ラ・ボエシーは『自発的隷従論』の著者。
© " Le chapeau de Mitterrand ", Antoine Laurain, J'ai lu
2022年10月25日
- 初級
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今週は、ポンピドゥーセンターの紹介文です。19 課の文法の「受け身」が満載です !!
まずポンピドゥーセンターのある場所。"Il est situé à Paris dans le 4e arrondissement."。 開館したのは、" Il a été inauguré en 1977."。 どのくらいの人がこれまで訪れたかというと、" Il a été visité par plus de cent millions de personnes." 。
でした !!メッツのポンピトゥーセンター
板茂設計© Maestro 2, Editions Asahi
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今週のタイトルは『山下朝史 --- 野菜の声を聞く男 Asafumi Yamashita, l'homme qui écoute les légumes』です。
山下さんはフランス在住。野菜づくりで右に出る者がいないそうで、山下さんの顧客は、名の知られたシェフばかり。しかもその人数はごくわずか " Les clients de Monsieur Yamashita sont de grads chefs cuisiniers... ... Ainsi, il a peu de clients -- cinq ou six " 。野菜の値段もかなりだとのことですが、それだけの価値がある野菜なのだそうです。
もともとはフランスで盆栽づくりをしていましたが、その盆栽が盗難にあってしまったのだそうです 。そこで奮起して始めたのが野菜づくり。見事な野菜ができるのも、野菜の声に耳を傾けているからこそ、とか。
↓ は、山下さんの TED の講演です
© A la page 2022, Editions Asahi
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今週は『Zazie dans le métro 地下鉄のザジ』です。
トルスカイヨンとムアック婦人が去り、カフェ・デ・ドゥ・パレのテラスには、ガブリエルとザジ ( と観光客たち ) が残りました。ザジは再び " ガブリエルが、ホルモセシュアル hormosessual なのかどうか " という質問を蒸し返します。「また始まった " Ça recommence " 」…ガブリエルはうなります。誘拐犯でもある観光客たちは、あの小娘はどうやら厄介者らしいと察してか、セーヌ川に投げ込むか " Les uns était d'avis de jeter la fillette à la Seine...、さもなくば猿ぐつわをして毛布にくるみ、駅の荷物預かり所に置いてきてしまうか…などと相談しています。
どうも不穏な相談がはじまっているようだと踏んだガブリエルは、' けり ' をつけることに決めました。ザジに向かって、「今晩、店においで。説明してあげる。そうすればわかる、約束するよ」と告げます。約束なんて… " Les promesses, moi..." と納得のいかないザジでしたが、ちょうどそこへフェドル・バラノヴィッチがやってきます。商売道具のバスを追突されていたのですが、話しがついたのでしょう。ガブリエルのかたわらに腰かけます。
ガブリエルはさっそくフェドル・バラノヴィッチに伝えます。「ザジとこの客たちとを今晩、店のモン・ドゥ・ピエテに連れていくことにした」と。フェドル・バラノヴィッチは慌てます。そんなことをしたらツアーの予定から外れますし、モン・ドゥ・ピエテの追加料金が発生するからです。そこでガブリエルはめぐらした(悪)知恵をフェドル・バラノヴィッチに伝えます。
「予定の高級レストランをキャンセルして、テュルビゴ大通りの安いブラッスリーで食事だ。キャンセル料を多少とられても、もどった料金は山分けできる。観光客は今や私の言いなりだから " Puisque je te dis que je les ai en mains " 追加料金は問題ない。私の店には、ビリヤード台も卓球台もある。客は忘れられない思い出をつくるだろうし、また来たいとも思うだろう」。これには、フェドル・バラノヴィッチも賛同。ザジも乗り気です。次回は p156 " Et il tapa sur la cuisse de Gabriel qui se trémoussa. " からです。
© "Zazie dans le métro ", Raymond Queneau, Folio
11月第一週火曜日はお休みです。