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Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux. Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.

かまくらフランス語教室

備 忘 録

BONNE ANNEE

本年もどうぞよろしくお願いいたします

Les hommes naissent et demeurent libres et égaux en droits.
かまくらフランス語教室
Article 9. Aspirant sincèrement à une paix internationale fondée
備 忘 録
sur la justice et l'ordre, le peuple japonais renonce à jamais à la guerre en tant que droit souverain de la nation, ou à la menace, ou à l'usage de la force comme moyen de reglement des conflits internationaux.

2026 年 1 月 13 日

中級

今週も第十四課の『 Le prix Shibusawa Claudel 渋沢・クローデル賞 』の続きです。 クローデルと渋沢栄一にかんするプリントを読みました。

渋沢栄一といえば資本主義を牽引した人というイメージですが、自身では資本主義という言葉を使わず、集産主義という語を好んでいたそうです L'image qu'on retient de lui est celle d'un promoteur du capitalisme, mais ce n'est pas le mot qu'il utilisait ; il préférait le terme "collectivisme"

養育院 : 当初は維新後急増
した窮民の保護施設

経済を強めるだけでは、社会で取り残される人を減らすことができないと考えていたのだそうです。救貧施設である養育院の院長を50 年以上つとめたのもそのような考えが根っこにあったからだそうです。

教育への関心もたかく、のちに一橋大学になる商業学校を設立。たくさんの事業をおさめ、たくさんの役職をになっていましたが、女子教育への関心もたかく Shibusawa montrait beaucoup d'intérêt pour la promotion ... de l'éducation des femmes 、東京女学館や日本女子大学などの学長もつとめていました Au nombre des fonctions qu'il a occupées figurent la direction de l'école Jogakkan de Tokyo pour les femmes et celle de l'Université féminine du Japon.




© 『時事フランス語 2025年度版 Hirondelle 2025 』 朝日出版社

©   2011-2026 Nippon Communications Foundation

上級

今週は『影泥棒 Le voleur d'ombres 』です。前回は…
リュックが借りたレンタカーに乗って、僕たちが海に行くくだりでした。町で一番安いと思われるレンタカーに乗って、どうにかホテルにつけば、これまた車と同様、年季の入ったホテルでした。年季といえば、女性支配人も同様。しかも他の宿泊者たちも高齢者ぱかり。聞けば近在の高齢者施設が閉鎖したために、入所者がホテルに住むことになったとのこと。唯一あいていた部屋にリュックが予約をいれていたのでした。

僕たちに興味津々のお年寄たちに囲まれ、なんとか部屋にたどり着けば、ベッドは二つしかないというあり様。それでも僕たち三人は気をとりなおして、浜辺にくり出します・・・と前回はここまで。

*  *  *  *

海岸までは500mほど 。道すがら僕はなぜか既視感をおぼえます ...je ressentis une impression de déjà vu
リュックは救急隊員で四六時中消毒剤の匂いを浴びていましたから、潮の香りをかぐや歓喜の声をあげます。そしてあっという間に裸足になって波打ちぎわに駈けていきました ...il ôta chaussures et chaussettes et se mit à courir sur le sable, fonçant vers la ligne d'écume 。それを見たソフィーもまた、海に突進。すでに陽は落ちて満月が出ていました。僕の足もとには僕の影がのびています。そしてなぜか、近くの潮だまりに女の子の姿が映っているのを、僕はみとめたのでした・・・。
僕たちは、寒さにふるえながら寝静まったホテルに戻りました。

翌朝、食堂におりると、お年寄たちがすでに朝食をとっていました。誰もがだまりこくって、咀嚼する音だけが聞こえてきます。食欲をそそる光景ではありませんでしたが、僕たちもテーブルにつきます。が、突如、リュックがちょっと待っててと席をたち、厨房に消えていきました。

15分もたったころ、お年寄りたちがただならぬ香りにさそわれて皿から顔をあげます Quinze longues minutes plus tard, les pensionnaires attablés relevèrent la tête de leurs assiettes, le nez alerté par une odeur inhabituelle. 。小麦粉だらけの顔のリュックが篭を手にして戻ってきます。篭には焼きたてのガレットが。お年寄り一人一人にそのガレットを配り、最後に「ありあわせの材料を使ってしまったから、買い足さないと」と言いつつ、僕たちのテーブルにつきます。

お年寄りたちの顔に笑顔がもどるのを見て、リュックはパン作りの修行をしていた頃を懐かしみます。「パン作りは、医療と同じくらい人を元気にすることができる」と胸をはり、「朝早くに、焼たてのパンを買に来てくれるお客さんを見るのが好だった」と回顧します。

僕も、談笑しはじめるお年寄りたちを見て、まるでカンティーヌ ( 学校の食堂 ) に 戻ったような気分になるのでした。僕と同級生だったリュックも、一人の老人を見て言います。「さしずめあの人がマルケスだね 」と( マルケスはかつて同じクラスにいたいじめっ子でしたネ )。







次回は p220 の " On va voir à quoi ressemble la mer au grand jour ? ... " からです。


© " Le voleur d'ombres ", Marc LEVY, Edition Robert Laffont

2026 年 1 月 20 日

中級

今週は第十五課課。最終課です !! タイトルは『 L'affaire Nahel ナエル事件 』です。

ナエルはフランスの青年。両親はアルジェリアとモロッコの出身です。2023 年、そのナエルが警察官に撃たれて死亡しました。警察は当初、車でナエルが突っ込んできたための正当防衛を主張。しかし様子を撮影していた人が複数おり、警察の主張はすぐに覆されました Cette version (des policiers ) est rapidement contredite quelques heures plus tard : des passants avaient filmé la scène


この事件によってフランス各地に暴動がおきました。人種差別的な対応が犠牲者をだし、それが暴動をひき起こすということは、もちろんこれが初めてではありません。今回は ( も ) 、警察の組織的・差別的な対応が批判されましたが、同時にマスコミの姿勢もまた問題視されました。事実を確認することなく、警察発表をそのまま報じたためです ...la police est accusée de racisme systémique. Les médias sont églement blâmés pour avoir répété le version policière sans vérifier les faits 。また 2017 年に制定された法律も批判されています。この法律によって、車にむけて警官が銃を発砲することができるようになったからです。






マルシュ・ブランシュ marche blanche :
静かに歩いて行う抗議行動




© 『時事フランス語 2025年度版 Hirondelle 2025 』 朝日出版社


上級

今週は、ミュリエル・バルベリ Muriel Barbery の『優雅なハリネズミ L'élégance du hérisson 』です。
( = ルネ ) の考えでは、霊長類が持っていた暴力性は、文明をもつことでかなり抑えられました。そして教育によって、人間は暴力への衝動を押しとどめることができたと思います。私自身は、恵まれた境遇に生まれ育ったことはなかったので、もしかしたら暴力による反抗をこころみていたかもしれません。でもそうしなかったのは、文字をおぼえ本を読むことを知ったからです。暴力にあらがう力を、書物からくみとることができるようになったのです。

ところが…、私は、6 階にすむパリエ家の息子がやってきたときに、彼を手荒くあしらってしてしまいました。なにしろこのばか息子は、挨拶もせず、無礼にも自分のことばかりまくしたてるのです。ですので彼の鼻先で思いきりドアをバタンを閉じてやったのです。「あら ! 風のせいで…」などといい加減なことを言って再びドアをあけると、この金満家の息子はポカンとしています。財力が堀ってくれる轍を歩くことしか知らない御曹司ですから、「あら ! 風のせいで」という言葉を鵜呑みにしています・・・と前回はここまで。

*  *  *  *  *

アントワーヌこと、このパリエ家の御曹司は本来の用件を思いだして、母親から託された白い封筒を私に差しだしました。「どうも」の一言で、私は再びアントワーヌの鼻先でドアをバ夕リとしめたのでした Et il m'a tendu une enveloppe blanche --- Merci, ai-je dit, et je lui ai claqué une seconde fois la porte au nez

一体、何でしょうね、と猫のレオンに 話しかけながら、封筒をあけます。
「夕刻にとりに来るので、クリーニング済みの洗たくもの預かっていただきたい」という依頼のメモでした。大判の名刺の裏に書かれたメモです。が、文面を見るや、私はどぎもをぬかれて座りこんでしまいました De saisissement, je me laisse tomber sur la chaise ... 。なんと言うことでしょう。

"Pourriez-vous, réceptionnerles paquets du pressing..." とあります。

Pourriez-vous のあとにカンマが挿入されているのです。とんでもないことです。
カンマはどこに入れてもよいわけではないのです !! 文豪であれば、本来なら許されない箇所に敢えてカンマを入れて、非凡な文を表現をすることがあります。しかしパリエ夫人の文面はインクがしみているうえに、カンマがあって、これがあたかもナイフのように文を切り裂いているのです。

もしこのパリエ夫人がポルトガルの名もないお手伝いさんだったり、アパルトマンの管理人だったりしたのなら、こうした文字の扱いの過ちはゆるされたかもしれません。しかしサビヌ・パリエの夫は軍需産業界の大もの Sabine Pallières est la femme d'un grand ponte de l'industrie d'armement 。息子はグラン・ゼコルを経て、やがては保守政権のもとで愚にもつかない考えをふりまくにちがいない輩。母親はこれでもかというほど毛皮やら宝石やらを身につけていて、大手出版社の原稿の審査員ときているのです。





次回は p132 の " Pour toutes ces raisons, Sabine Pallières est inexcusable..." からです。




© " L'élégance du hérisson ", Muriel Barbery , Editions Gallimard